ファイトカード

高田総統劇場

 リング上でモンスター軍の無法リンチが繰り広げられる中、HGの声が木霊した!
「セイセイセイ! それくらいでいいでしょう。それ以上やると、あなたたちのイチモツをバキバキにしますよ〜」
 小川&横井の大ピンチに駆けつけたのは、HG、大谷、ハッスル仮面らハッスル軍のフルメンバー。モンスター軍をリングから蹴散らし、キャプテンたちを救った。
 しかし、その行為をあざ笑うかのように今度は高田総統の声が!
「おい! 愚かなハッスル軍よ。見苦しいマネはもうやめたまえ!」
 威風堂々のテーマ曲にのり、高田総統が浜松に初降臨! バックにはソドム&ゴモラらモンスター軍を率いている。場内からは意外なほど大きい「そーとー、そーとー」のコールが沸き起こった。これには高田総統も満足気だ。
「おい、ずっとやってろ!」とコールの続行を要求した高田総統だが、しばらく葉巻を吹かしながら聞いていると「おい、もういいや」と勝手に打ち切るのであった。
「日本中がワールドカップにうつつを抜かしている中、みかんでサッカーをしているという浜松のしみったれた下々の諸君。ご機嫌いかがかな? 我こそは高田モンスター軍総統、高田だ!」
 すると前列に座っているモンスター軍信奉者と思しき若者が、声の限り「そーとー、そーとー」とコールを送る。だが、そんな事で満足する総統ではなかった。「おい、もっと息を合わせろ」と微妙にずれているコールを修正。「さすが大都会に挟まれ、何事も平均的な静岡県民じゃないか。ありがとう、本当にありがとう! とってもやりづらいんだよ!」と一喝する。
「何とも言えないこの田舎臭が、どうにもこの私には合わない」と総統が言うと、場内からはブーイング。すると総統、「やれば出来るじゃないかよ!」となぜかお褒めの言葉だ。しかし、続く言葉は「うなぎパイ? キミたちにはこれが本当に主食なのか?」と名物にまでケチをつけはじめる。
「まあいい。本題に入ることにしよう」と、長い前置きだった高田総統! 「今年中に消えていきそうなお笑い芸人の第一位! そこにいる腰振りだ! キミはなぜ今日、試合に出ていないんだよ。そこにいる猛犬コンビにビビッてたじろいだのか?」と、HGを挑発する。
「セイセイセイ! ひとつセイセイさせてもらいます。いいですか、ただの1位じゃないですよ。2位以下に大きく差をつけての、ぶっちぎりの1位なんですから!」と自虐的になるHG! が、気を取り直して「そんな事より『ハッスル・エイド』では私の夜のパートナーとして、三冠王者を連れて行きますよ。そこのポチとパトラッシュ! あなたたちをけちょんけちょんにして、夜のおともに使わせてもらいます。バター犬、フー!」
 HGに続いたのは大谷だ。
「そっちこそ、あのニューリンとかいう小娘はどうした? そっちこそ俺といまアメリカ遠征に行っているTAJIRIにビビッてたじろいでるんじゃないのか?」
 ここで割って入ったのは、最近トークが冴え渡っている川田だった。
「ビビッてるだと? 俺がビビッてるのは、お前のその急速なハゲっぷりだ! 『ハッスル・エイド』ではお前の頭のように再生不能にしてやる!」
 最も傷つく言葉を言われ、怒り心頭の大谷は「頭にきたから、いまここでお前が一番ダメージを受ける言葉を言ってやる! お前だってな、お前だってな……」と強気の大谷だが、言葉が出てこない。周りをキョロキョロと見渡し、誰かの助け舟を待っているかのようだ。
「思いつかないなら喋るな!」と、川田はそんな大谷を見て一笑に付す。「そうやって焦ってるから、髪の毛も焦って抜けていくんだよ。もう手遅れだと思うが、『ハッスル・エイド』ではお前の頭をボコボコ殴って、血行をよくしてやるよ!」と畳み掛けた。
 大谷は「あの野郎〜、人間として許せねぇ。絶対に赤っ恥かかせてやるからな」といきり立つ。小川はそんな大谷を落ち着かせながら、「そうだ。言いたい事はリング上でぶつけてやれ」と大人の意見。
 小川は高田総統を見据え、「俺はな、『ハッスル・エイド』が楽しみで仕方がない。おめぇの引きつったツラを見れるからな! これを見ろ!」と言う。するとベビーカーに乗せられた、すっかり大きくなったタマアゴが登場!
 HGはタマアゴを抱き上げ、「こんなに成長したんですよ〜。少しでも早く孵化するように、私が控え室で股間に挟んで温めておきました〜。そうしたら、このアゴの部分の角が裏筋を刺激して、私の浜名股間がアクトタワーのように変化してしまいました〜。ご当地下ネタ、フー!」と衝撃事実(?)を明かす。
 小川がHGの後を受けた。
「いいか、この中からはおめぇがビビッてたじろぐ、とんでもない人物が出て来るぞ。喋りでもお前を完膚なきまでに打ちのめすやつなんだよ! 逃げ道はねぇ。絶対にお前をリングに引きずり出してやる!」
 しかし、高田総統は冷静だった。
「タマアゴ、タマアゴと大騒ぎするのもけっこうだが、肝心なのはリング上の闘いだ! 今日のように猛犬コンビに手こずるようでは面白くないぞ」
 急に真面目になった高田総統に、再びHGが絡む。
「ワンちゃん二匹、ニューリン様を引っ張り出したら総統、次はあなたですからね! そろそろTバックマッチの用意をしたらどうですか。私、新宿2丁目にいい下着屋を知ってるんですよ。紹介しましょうか〜。私はしつこいですからね!」
 ここで、ついに総統の顔色が変わった。眉間に皺をよせる。
「いま、何て言った? 言うにこと欠いて“次はあなたです”だと? 誰にものを言ってるんだ! この野郎〜!」と怒りを露にしたが、すぐに元に戻り「ま、いいや」と気分転換の早い総統であった。
「巷で話題の騒動で落ち込んでるかと思ったら、元気じゃないか。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃソンソン! という言葉を知っているだろう? まだ踊る阿呆の方が少しはマシってもんだ。分かったか!」と、かなり難解な問いかけをする総統!
「とにかくだ、『ハッスル・エイド』というビッグマッチで恥をかくような試合をしないために、残り2週間、せいぜい悪あがきをする事だな。では、5日後の後楽園ホールでお会いしよう。ハッスル軍の諸君、浜松のしみったれた諸君、バッドラックだ!」
 言いたい事をいい、さっさと引き上げる高田総統であった。
 リング上の沈黙を破ったのは大谷だった。
「よーし、燃えてきた! モンスター軍を叩きのめして、高田総統をギャフンと言わせてやろう! 横井、今日はよく頑張ったな。ハッスルの教科書83ページには、ハッスルしなけりゃ皆同じと書いてある。今日は負けたけれど、よくハッスルしたよ」と、ソドム&ゴモラに敗れるも奮闘した横井を労った。
「そうだ、横井。お前みたいな若いヤツはガンガン頑張ってハッスル軍の支えになってくれよ」とキャプテン小川も労を称え、HGにしっかりと締めてくれるよう依頼した。
 HGがマイクの前に立つと、観客席からは「HG、辞めるなよ」という声が飛ぶ。その声に「ご心配なく。HGも、ハッスル軍もまだまだ走り続けるのでご心配なく!」と応え、「それでは皆さん、ご勃起、セイセイ、ご起立ください。少し遠いですが、ぜひ『ハッスル・エイド』を“ナマで”応援に来て下さいね〜」とメッセージを送り、スリー、ツー、ワン、ハッスル! ハッスル!! フー!!!で締め括ったのであった。
『ハッスル・エイド』での総力戦へ向かって、ますます白熱化してきたハッスル軍VSモンスター軍VS坂田軍。果たして、勝負の行方は? だが、その前に6月15日(木)東京・後楽園ホールにおいて『ハッスル・ハウスvol.16』が開催される。“Road to ハッスル・エイド”最終章、一体何が起こるのか?

メインハッスル

7分57秒 ソドムバスター→体固め

 ガツガツと肉を食いまくるソドム&ゴモラ。それを見てアン・ジョー司令長官と島田二等兵は呆れ顔だ。
「ソドムたちを見てください。ホント、いっぱい食ってますよ。松坂牛ですよ!?」と島田が言えば、アン・ジョーも「本当デース。あいつらが来てからというもの、モンスター軍のエンゲル係数=モンゲル係数はうなぎ上りデース」。
 すると島田、何やら袋を取り出す。「司令長官、アイツらにこれを食わせましょうよ」それはドッグフードであった。「OH! ナイス・アイデアデース!」とアン・ジョーも島田の提案に乗り気味だ。
 しかし、そこへ登場したのはソドム&ゴモラの飼い主であるニューリン様だった。
「島田! アン! くっだらねぇことを喋ってんじゃねえよ! コイツらはアタシの番犬なんだぞ。こんなもん食って、力が出るわけねぇだろ!」とアン・ジョーと島田を一喝。ビビッてたじろぐ二人であった。
「いいか、ソドム&ゴモラ。今日の相手はオメーらの大好きなチキンだ! 腹いっぱい食って、骨の髄までしゃぶってきな!」と、ニューリン様はソドム&ゴモラに出撃命令を下した。

閉じる 爆発する「小川コール」に導かれ、我らの“キャプテン・ハッスル”小川が横井を引き連れて登場! 
 先発は小川とソドム。小川はエルボーでソドムを吹っ飛ばす。さらにローキック、ソドムの肩に飛び乗っての踏み付けだ。ダウンしたソドムへランニング・ローキック、反対側のコーナーへ飛ばしてエルボーを見舞い、さらにジャンピング・ニー。小川が八面六臂の大活躍である。
 が、ここでゴモラがカットに入り、助けに入った横井をリング下へふっとばし、合体攻撃からゴモラが豪快なワンハンド・バックブリーカー。そのままフィニッシュに持ち込もうとソドムがコーナー最上段に登るも、横井がカットに入ってソドムへパンチ、ソドムはロープに股間を打ちつけた。
 ソドムにパンチを見舞っていく横井。弾丸タックルに行くもソドムに受け止められ、丸太のように太い腕からのラリアットをもらう! タッチを受けたゴモラは横井を投げ飛ばし、パンチの乱打。足を踏み鳴らして観客から拍手を強要し、コーナーにいるソドムと「ワン! ワン!」と何事か会話をする。
 タッチを受けたソドムは横井へハイスピードのエルボードロップ三連発、さらにハイアングルのドロップキック! カウントは2.5。続けてダブルのショルダーアタック! ゴモラがフォールに入るが、横井はなんとか肩を上げる。沸き起こる横井コールをあざ笑うかのように、ゴモラは滞空時間の長いブレーンバスター! 小川がカットに入り、何とか3カウントからは免れた。
 タッチを受けたソドムは横井の首を絞め、ジャンピングエルボーにいくも横井がかわしてバックドロップ! ようやくキャプテンにタッチした。
 小川はラリアットからSTOの必殺フルコース。が、ゴモラがカットに入りカウント3が入らない。ゴモラはエルボーで小川を吹っ飛ばす。
 横井がリングに入って小川を助け出し、ソドムにジャーマンを見舞おうとしたが、ゴモラにカットされてしまう。ゴモラが横井を抱え上げ、ソドムがコーナー最上段からのドロップキック! 完全にグロッキー状態となってしまった横井を、ソドムはトドメのソドムバスター! ついにカウント3が入ってしまった。
 ソドム&ゴモラの圧勝! 踏みつけられる小川と横井! まさかこんな形でハッスル軍が敗れるとは…。島田二等兵とアン・ジョー司令長官も乱入し、小川と横井をいたぶり続ける。無法地帯と化したリング上に、あの男の声が降り注いだ。
「セイセイセイ!」


セミハッスル

11分42秒 53歳→片エビ固め

坂田軍団との因縁の一戦に向けて、耕平は川田に意気込みを熱く語っている。しかし例のごとく滑舌が悪すぎるため、何を言っているか理解できない。どうやら耕平は「リベンジしたい」と言ってるのだが、川田は「便所に行きたい」と聞き間違えてしまう。すると「試合前なんだから早く行ってこい」と川田。「そうじゃないんです」と必死に否定する耕平だったが、これが裏目に出てしまう。「小じゃない? だったらなおさら早く行ってこい!」と、川田に無理矢理トイレに行かされる耕平であった。
 すったもんだがあったものの、川田率いるモンスター軍は気合十分。対する坂田軍団はベルトを手に持つ坂田と崔の後ろから、天龍が貫禄十分にゆっくりと続いた。

閉じるリングに6人がそろうと若手の崔と耕平が先発を買って出た。エルボーやキックの打ち合いで意地を張り合う二人。しかし体格に勝る耕平が崔を攻め込んでいく。しかし崔も坂田のアシストを受けて豪快なバックドロップを決める。坂田との合体攻撃で耕平にダメージを与えると、ここで天龍が登場。耕平を逆水平で一蹴すると、アン・ジョー司令長官にも強烈な逆水平をお見舞いした。
 ここまで劣勢だったモンスター軍だが川田がリングインすると、天龍もそれに応える。そして逆水平の打ち合いを展開すると、川田がスピンキックを決めて、ビッグブーツで天龍を場外へと吹っ飛ばす。するとこれで天龍が激怒し、客席のイスを持ってリングに入り、坂田と崔の制止を振り切って、川田へ向かってイスを投げつける。序盤から危険な空気が満載の試合だ。
 リング上は川田と坂田が逆水平とエルボーの打ち合い。両者共に胸を真っ赤に腫らしながらチョップを打ち続けていく。しかしここで川田がローとビッグブーツ。坂田はローを蹴られた左膝をおさえてリングにうずくまる。兄貴分の坂田を救出に入った崔だったが、モンスター軍に捕まってボコボコにされる。特にアン・ジョー司令長官のえげつない攻撃は、確実に崔にダメージを蓄積させていった。そして耕平が崔をハーフボストンクラブで締め上げる。崔も下から三角絞めのカウンターを仕掛けるが、どうしても単発に終わってしまう。さらにモンスター軍は上手いタイミングで場外戦を繰り広げ、ハッスル軍の連携を分断。業を煮やした天龍がペットボトルを投げつけるも状況は変わらない。
 しかし崔が一瞬の隙を突いて川田にドロップキックを決めて天龍とタッチ! リングに入った天龍は川田にグーパンチと逆水平の乱れ打ち。そして強烈な延髄切りを見舞う。さらにアン・ジョーの蹴り技も全て受けきってラリアットをぶち込む。一度はアン・ジョー司令長官に返されたものの、最後は崔のアシストを受けて、天龍が53歳でアン・ジョー司令長官をマットに沈めた。オジキ天龍の力でモンスター軍を撃破した坂田軍だったが、坂田本人は左膝を負傷するというアクシデントに見舞われてしまう。
 試合後、マイクを持った川田は「アホの坂田、その足であの怪物女(Erica&マーガレット)とタイトルマッチできんのか?」と坂田を挑発。すると天龍がマイクを握り「川田、元気にしていたか? 昔はハナ垂れ小僧だったのに、態度だけはでかくなったな」と返した。するとそのマイク合戦に耕平が乱入! しかし滑舌の悪さから「●※▽×□○」と、全くもって何を言っているか分からない。
「お前は試合が終わってから元気になるな。ただな、まだ小便臭えよ。母ちゃんにオムツを買ってもらえよ」という挑発する天龍に対して、何か言葉を言い返す耕平だったがやはり意味が分からない。しかし天龍はそんな耕平に「俺がお前にプロレスの真髄を教えてやる。今度の後楽園ホールでやってやるよ」と、何と自ら耕平との対戦を呼びかける。はっきりとした言葉は分からなかったものの、耕平もそれに応じる構えを見せた。
 すると川田は天龍に対して「天龍さん、何でそんなヤツらと組んでいるですか。モンスター軍にどうですか? いつでも待ってますよ」とモンスター軍入りを要求。そして再び坂田に視線を移し「オイ、アホ! 天龍さんに失礼なことするんじゃねえぞ」と不敵な笑みを浮かべた。


第3ハッスル

5分49秒 ジャイアントプレス→体固め

『ハッスル・エイド2006』でのプロレス・デビューが決定したカイヤ。記者会見で「大きい男と闘いたい」と言ってしまったばかりに、モンスター軍が用意したのはあの大きすぎる男ジャイアント・シルバだった。
 だが、そのシルバは猛烈な怒りに震えていた。プライドを傷つけられたのだ。バボと“チーム・ジャイアンツ”を結成したが、未だカイヤとの対戦には納得いかない様子。駄々をこねるように、首を振り続けるシルバにアン・ジョー司令長官も困り果てた様子。
「総統、ジャイシルはカイヤとの試合に屈辱を感じているようデース」と高田総統に助けを求める。
「シルバよ、今の気分は?」総統が問いかけると、シルバは「俺は納得がいかない。そこまで落ちぶれていない」と不満をぶちまける。しかし、総統は冷静だった。
「よく聞くがいい。お前をカイヤの相手に決めたのには訳がある。プロレスを知らないくせに売名行為でリングを汚す、あのバカな芸能人に、恥をかかせてやることにしたんだ。2度とプロレスをやりたいなどと言わないように、叩き潰してやるためにな。あのローカルな外タレとカイヤの勝利を期待するバカな日本国民に、プロレスの怖さ、恐ろしさ、奥深さ、そして何よりも我が高田モンスター軍の偉大さを思い知らせてやれ!」
 高田総統の説明に深く頷き、いきなりやる気が沸いてきたシルバ。「俺サマを舐めやがったあの芸能人を、地獄へ叩き落してやる! ワッハッハッハッ!」
 そんなシルバを見て満足気な高田総統は、「今日はそのバカな芸能人と闘う前の大事な前哨戦だぞ。思う存分、闘ってくるがよい」と言い、ジャイシルにビターンを施した。

閉じる なんとバボにはニューリン様のような稲妻のメイクが顔に施されている。しかも、「アフッ、アフッ」と息を吐き、凄まじい気合いだ。総統のビターンを受けてさらにパワーアップしたのか。手にはいつも通り、ネットに入ったバレーボール。リングインするとシルバと共に雄叫びを挙げるバボ、リングにそびえるツインタワーだ!
 続いて“ハッスルあちち”大谷と“最高!”黒田の入場だ。じゃんけんで先発を決め、黒田が先発! が、モンスター軍の先発がシルバだったため、すぐにタッチを求めるが大谷は拒否!
 仕方なくシルバに向かっていく黒田だったが、何をやってもシルバの巨体には通じない! それならばと大谷と二人がかりで襲い掛かるも、あっさりと返されてしまった。
 シルバはバボにタッチ。チョップに吹っ飛ぶ黒田、バボは打点の高いドロップキック、そしてバレーボールの入ったネットをリング下から引っ張り出し、黒田を滅多打ちにする! 返す刀で大谷にも一撃! バボは黒田をコーナーへ飛ばし、コーナー最上段に座らせるとジャンプ力を活かしたジャイアントスパイクだ! 黒田はバボのキックを空振りさせると得意の鉄柱攻撃に持って行こうとしたが、シルバが助けに来たため断念した。
 リング上に戻り、バボがランニング・ネックブリーカードロップで大谷からカウント2.8。続くブレーンバスターでカウント2.9! 大ピンチとなった大谷だがバボの隙を見つけて脱出、黒田にタッチしたが、バボもシルバにタッチ。
 果敢にシルバへラリアットを見舞った黒田だったが、大巨人はビクともしない。ならばとラリアットのフェイントからサミングという姑息な手段に出た黒田だったが、大谷と一緒にチョークスラムの洗礼を受けてしまった。バボが大谷をリング外へ引き摺り下ろし、その間にシルバがセカンドロープからのジャイアントプレス! カウントは3! 
 チーム・ジャイアンツが恐るべき強さを発揮し、ハッスル軍を一蹴した。ハッスル軍は深いダメージを負い、今まで見たことがないほどのグロッキー状態。強い、強すぎるぞチーム・ジャイアンツ!
『ハッスル・エイド2006』で対戦するカイヤの勝利に暗雲が立ち込めた。


第2ハッスル

6分54秒 キン太・マープレス→体固め

 場所は高田モンスター軍アジト。アン・ジョー司令長官と島田二等兵はドイツワールドカップの話題で大盛り上がりだ。するとそこに高田総統が現れ、「出来損ないの顔面サプライズが! 私の前でサッカーの話をするな」と二人を一喝する。そして「静岡はサッカーが『さっかーん』らしいな」と、ギャグを交えて話を始める高田総統。すると「静岡にはエ●パルスとジ●ビロというサッカーチームがあるらしいが、あれはなんだ? 何の話題にもならない三流チームじゃないか。それで王国を名乗る、そういう田舎者が私は大嫌いだ」と、静岡を徹底的にバカにする。さらに「風俗嬢の方が玉扱いが上手いんじゃないか」と下ネタまで飛び出す。
 しかしそこで終わる高田総統ではない。「今から王国たる力を見せてやる。もちろんモンスター王国のな」と不敵な笑みを浮かべると、浜松生まれのサプライズで、ビビッてたじろぐようなモンスターを用意したことを明らかにする。そのモンスターとは「ウナギ、スッポーン、アカマムシ」(日本代表メンバーを発表した時の●ーコ監督風に)の、絶倫トリオだ! 島田二等兵の「アカマムシは浜松産ではないのでは?」というツッコミには「あえて選ばないであろうところから、アカマムシを選ぶのがサプライズなんだ。世間の流れを読め!」と自論を展開する高田総統。「滋養強壮パワーでハッスル軍を浜名湖に沈めるのだ!」と3人のご当地モンスターを送り出した。
 一方、ハッスル軍の控え室では金村、Erica、マーガレットが仲が良さそうに話している。そして例のごとく

「Erica・キンタ・マーガレット」
「Erica・キンタ●・ガーレット」
「Erica・キンタ●・が・レッド」
「Erica・キンタ●が赤い」

と、つぶやくマーガレットだが、明らかに確信犯である。さすがのEricaも「もう分かっているでしょ」と苦笑いだ。そんな下ネタに触発されてか、「実は悩んでいることがあってな。最近精力が減退してきて夜はハッスル軍じゃないんや…」と、なぜか余計なカミングアウトをする金村。Ericaに今日の相手が絶倫トリオだと知らさせると、金村は「そいつらを倒して精力をもらえば、夜のハードコアもルチャもデスマッチも、色んなことが出来るんちゃうん!」といやらしい笑顔を浮かべる。それを隣で聞いていたマーガレットは「体はイヤッー!」と控え室を飛び出してしまう。その誤解を解こうとマーガレットを追いかけていく金村。そんなやりとりを見ながらEricaは「誰がマーガレットに間違った日本語を教えているのかしら」と首をかしげた。
 今日はこの3人でタッグ結成ということで、3人並んで息の合ったブリブラダンスを披露した。そして近藤真彦の「ギンギラギンにさりげなく」に乗って、赤蝮三太夫、ウナ獣、スッポ〜ンがリングへ上がった。

閉じる 先発は金村とウナ獣。「うなぎが大好きや」と叫んでタックルを仕掛ける金村だったが、ウナ獣はうなぎモンスターらしく、体はヌルヌル。金村のタックルはすべて不発に終わる。
 これではらちがあかないと、Ericaとマーガレットがリングに入り、赤蝮とスッポ〜ンをショルダーアタックで吹っ飛ばしてボディプレス。そこに金村も入り、スッポ〜ンを3人がかりでボコボコにする。さらに亀はひっくり返せば動けないと、金村はボディスラムでスッポ〜ンを叩きつけ、マットに仰向けにした。すかさずトップロープへ上がる金村だったが…スッポーンは亀じゃないため、すぐに動き始めて、金村に雪崩式のブレーンバスターを決める。
 するとここから場外戦がスタート。Ericaとマーガレットがウナ獣の相手をしている間に、赤蝮三太夫が金村の机の上にトップロープからボディプレスを決めた。
 スッポーンは壊れた机で金村を殴ろうとするが、金村はそれを奪って逆にスッポ〜ンに机攻撃! しかし赤蝮とウナ獣にカットにあってしまい、コブラツイストならぬ赤蝮ツイスト、そしてウナ獣と赤蝮が体を這い回るヌルヌル攻撃を受けてしまう。そして極めつけスッポ〜ンのスッポン攻撃。スッポ〜ンはトイレ掃除用のすっぽん(ラバーカップ)を金村の顔面にグチャ、さらに金村の股間にもすっぽんを突き刺した。
 しかし金村はこの攻撃に対して「俺のチ●コはそんなに大きくないんじゃ!」と叫びながらスッポ〜ンをドロップキックで迎撃する。さらに続けてリングに入ったマーガレットもスッポ〜ンのすっぽん攻撃を自慢のお尻で吹っ飛ばした。
 ここでリングインしたハッスル軍の3人は、モンスター軍の3人をリング中央に放り投げると、3人同時にエルボードロップからフォールを狙う。これは決まらなかったものの、赤蝮に攻撃の照準を絞り、金村とマーガレットが交互に攻撃し、客席からは「キンタ! マー!」の掛け声が上がる。Ericaもその波に乗り遅れんとばかりに、必殺アイテムの一斗缶でウナ獣とスッポ〜ンを殴りつける。そして最後は金村が赤蝮をパワースラムでマットに寝かせ、マーガレットがトップロープからボディプレスを決めて3カウントを奪取。見事ご当地モンスターを撃破した3人は、コーナーポストに上がってブリブラダンスで締めくくった。
 試合後、マイクを握ったEricaは「アホの坂田さん、今の試合見ていました?」と、『ハッスル・エイド2006』でタイトル戦が決まっている坂田を挑発し、「坂田は巨乳ばっかり追いかけている乙女の敵よね。今度の試合はあの最低男に遊ばれた女の子たちの弔い合戦なの」と力強く宣言。「だから絶対に負けられないの、応援よろしくね。あの最低男をぶっ潰すわよ!」と、マーガレットと共に打倒・坂田を誓った。


第1ハッスル

5分00秒 シューティングスター式ギロチンドロップ→体固め

 リング上で延々と繰り広げられるRGMの(つまらない)ギャグの数々。本気で1時間、ギャグ100連発をやるつもりだろうか。会場内の怒りが沸点に達した時、あのお方の怒りも爆発した!
「おい、ゴキブリ! 入り口見てみろよ! お前のせいで客が4人帰りかけてるじゃねぇか!」
 声の主はニューリン様だった。RGMに怒りを露にするその姿は、ファンには救いの女神様に見えたに違いない。
「あたしはなぁ、お前みたいに肩書きだけで権力を振りかざすヤツが大キライなんだよ! オメェーのつまらないギャグを聞かされるのは、あたしのプライドが許さねぇ! ザ・フライング・バンパイア! コイツの生き血を吸って2度と口を開けないようにしてやりな!」と、ニューリン様はザ・フライング・バンパイア16世と25世を送り込んだ!
 リング上に現れたバンパイア軍は、さっそくRGMに襲い掛かる。しかし、さすがのバンパイアもRGMの生き血を吸うのは嫌だったのか、ストンピングで袋叩きだ。大ピンチとなったRGM!
「助けて〜! ハッスル仮面〜!」とハッスル仮面に助けを求める都合のいいRGM! 果たして、正義の味方とはいえハッスル仮面はRGMも助けてくれるのだろうか?

閉じる RGMのヘルプコールを受けて、ハッスル仮面が颯爽と登場! RGMとはいえ、助けを求められたら救わずにはいられないのが正義の味方だ。レッドとイエローはタッグマッチでは初のコンビである。
 さっそくバンパイアチームに捕まるレッドだったが、すぐに反撃を開始。バンパイアをリング下に落とすと、トップロープにノータッチのトペ・コンヒーロだ。
 代わったイエローがバンパイアの空中殺法を受け止め、抱えてボディスラム。フォールに入るが、バンパイアが必殺の噛み付き攻撃! たまらずイエローはレッドにタッチ、バンパイアの合体攻撃をかわし、人工衛星ヘッドシザースだ。
 16世がボディスラム、タッチを受けた25世は打点の高いドロップキックをレッドに突き刺す。レッドを自軍コーナーに連れ込んだバンパイアは、二人して背中に引っ掻き攻撃。苦痛にのたうちまわるレッド。バンパイア軍はさらにレッドをロープに飛ばして合体攻撃に行こうとしたが、レッドは両手を広げて十字架を作る! 吸血鬼には十字架。これ、常識。
 しかし、一瞬はたじろいだバンパイア軍だったが、すぐにレッドの首へ吸血攻撃。イエローのフォローを受けたレッドは、トップロープに飛び乗り、イエローの肩に乗って十字架ポーズでバンパイアを硬直させ、ハイアングルの人工衛星ヘッドシザースだ。続くイエローが超重量級のトペを敢行した。
 リング上にはレッドと25世。25世の空中殺法をかわしたレッドが、トップロープに飛び乗っての華麗なシューティングスタープレス! イエローとバッチリと新ヒーローポーズを決めてカウント3を奪った。


RGMリングに登場

 入場曲に乗って、軽快ではあるものの、かなり気持ち悪いダンスを踊りながら、RGMが花道に姿を現した。大ブーイングが起こるが、RGMは満天の笑み。俺は人気者だと言わんばかりの勘違い振りである。
 この勘違いぶりはリング上の挨拶でも止まらない。いきなりHGのフォーをパクると、「俺の人気は本物」と笑顔を見せて、「私がハッスル最高責任者のRGMです。お笑い界のロナウジーニョと呼ばれています」と叫ぶ。そして今回も例のごとく、大会開始前にRGMによる1時間のオンステージをやると言い出したのだ。
 そんなRGMの暴走を止めるべく、浜松出身のADが「早く対戦カード発表へ」のカンペをRGMへ見せる。すると逆ギレしたRGMは「AD、リングへ上がれ!」と、何とADをリングへ上げてしまったのだ。すると「今日はお前の家族が来ているらしいな。家族の方を向いて三木道三の『Lifetime Respect』を歌え! 『一生一緒にいてくれや』の気持ちを伝えろ!」と、訳の分からない要求を突きつけた。しかしここでADが『Lifetime Respect』を歌えないことが発覚。会場を何とも微妙な空気にしたRGMだった。
 それでも懲りずにオンステージを主張するRGMは、「まだまだ対戦カードを発表しませんよ」とADが持っていたカンペをビリビリと破り捨てると、「RGMのギャグうなぎ上り」とますます会場の空気を冷えさせる。そんなRGMを見かねて会場スクリーンに「早く対戦カードを発表しろ!」と大カンペが登場。RGMの一挙手一投足に「お前はツッコミが下手だな!」「もう、ええわ!」と怒りのカンペが続いた。それでも「俺のギャグに割り込んできやがって!」と、まだ場の空気が分からないRGMはおじゃーまんスープレックスホールドを決める。すると今度はスクリーンに怒りのニューリン様が映し出された。


オープニングムービー


オープニングハッスル

 オープニング終了後の会場ではハッスル恒例のハッスル選手たちとの触れ合いタイムがスタート。まずは金村キンタロー、黒田哲広、横井宏考、中村カントクによるサインボール投げならぬ、サインサッカーボール蹴り。続いてErica&マーガレットと行うリング上でのハッスルポーズでは、子連れの家族がリングイン。Ericaの「オープニングなんで元気いっぱいにハッスルしてね」の言葉を受け、リング上そして客席で梅雨空を吹っ飛ばすハッスルポーズが決まった。


“ハッスルあちち”大谷晋二郎からの諸注意

 今日のオープニングVTRには“ハッスルあちち”大谷晋二郎が登場。初の浜松上陸ということで、テンションも上がりっ放しで、いつも以上に燃え上がっている。しかしグッズ販売についてのインフォメーションは忘れずに、オープニングの役目を果たすあたりはやはりハッスル軍の副キャプテンだ。また『KYORAKU presents ハッスル・エイド2006』のチケット情報を紹介する際には「明日からマラソンすれば、十分に浜松からさいたままで間に合う。みんな待っているぞ!」と、常識外れたことを簡単に口にするところも、大谷らしいと言えば大谷らしい。
 そして大谷はハッスルの教科書17ページに書いてあるという、ハッスル観戦についての諸注意を紹介する。ここで新たに追加されたのはRGMに対する項目だ。大谷は「身内の恥をさらすようで恥ずかしいんだが、ハッスルの最高責任者にRGMという男がいる。RGMは何かと出たがりで、自分を人気者だと勘違いしている。だからもしRGMが姿を現したら、ブーイングを浴びせて目を覚まさせてやってくれ」と、ファンに向けてRGMに対するブーイングを要求した。
 そして大谷はハッスル軍の教科書の1ページに書いてある、最も重要なこと。ハッスルを支える協賛各社・スポンサーを紹介し、オープニングVTRを締めくくった。