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ファイトカード

高田総統劇場

 荘厳な威風堂々のBGMが流れる中、高田総統がモンスター軍を引き連れてステージ上に登場した。天龍も合流すべくステージに向かって花道を歩き始める。ステージ上に立ち止まらずに、花道をグングン進んで行く総統。モンスター軍の面々も総統の後に続いていく。
 そして総統は天龍と向かい合った瞬間、その横っ面を強烈なビンタ一閃! さらに腹部に向けて杖で追い討ち! 思わぬ不意打ちにうずくまる大将に膝蹴りをお見舞い、花道から突き落としてしまった! この総統の非情な仕打ちにモンスター軍もビビッてたじろぐばかり。そして怒りの総統は「おい、老いぼれ! 腰フリごときに不覚をとりやがって! 貴様にもはやモンスター軍No.2の資格はないわ!」と非情な宣告。
 睨みあう総統と天龍、なんとも言えない緊張感が辺りを包む。そして総統は「老いぼれ! 今、この瞬間から貴様はモンスター軍追放だ!」と追放宣言。天龍は事実を受け入れたのか、広い背中に哀愁を漂わせながら、ハードゲイの衣装を持って一人退場する。
 気を取り直すように総統は「失礼! ついカッとなっちゃったよ。モンスター軍信奉者の諸君! 私が初めて手がけたビッグイベント、その最後の最後に醜態をさらしてしまった。気を取り直して、まずは挨拶しておこう。我こそがハッスルの偉大なる支配者・高田だ!」と、途中から裏返って素っ頓狂な声になりながら、お約束の挨拶。
 いつものように自然と「ソートー! ソートー!」と総統コールが客席から巻き起こる。すると総統は「黙れ黙れ! 今日はそういう気分じゃねぇんだよ」と珍しくつれない反応。
 そして総統は神妙な面持ちで話始める。「どうしても1つだけ言っておきたいことがある。おい、モンスター軍よ! この『ハッスル・エイド2007』がどれだけ重要なイベントか? それを理解していた者はどうやら皆無のようだったようだな。新生ハッスル軍を叩き潰し、ハッスルの偉大なる支配者である私の力を世に知らしめる絶好のチャンスだったんだ! 分かるだろ!?」総統の激昂は止まらない。
「にも関わらず、全敗とはなんだ、全敗とはよ! 全知全能の私によくも、大恥をかかせやがって! こんの野郎〜!!」と自分の部下たちの不甲斐なさに怒りを露にする。その姿に恐れおののくモンスター軍の面々。
 怒りの収まらない総統は「特にだ! ビッグイベントのメインで、不覚を取っちゃった大将などは言語道断だ! モンスター軍No.2を務める者には、大いなる責任が伴うのだ」と敗北を喫した天龍を断罪。
 これに対して坂田が「おい、高田! 自分じゃ何もしねえくせに八つ当たりか? 部下がとちったら、上司がケツ拭くもんだろ! お前の言うとおり、今日は俺たち新生ハッスル軍の全勝だ! ということはだ。次はエスペランサーの番だろ!」と、残すはラストボス・エスペランサーだけだと総統に詰め寄る。一気に新生ハッスル軍が勢力挽回だ!
 これに便乗してRGが「そうだ! そしてこのRGがエスペランサーとシングルで勝負だ!」と何様のつもりなのか、大上段に構えて大胆に言い放つ。
 するとすかさず川田が「おい! お前らがエスペランサーの名前を出すなんて100年早いんだよ!」と突き放すようなセリフ。続けて「俺はな、大将がモンスター軍No.2だとは前々から思ってなかったんだよ。今日からNo.2は俺だ。スイッチを入れ直してな、おまえらを一人づつ制裁していってやるからな」とNo.2返り咲き宣言と共に、ハッスル軍壊滅に本格的に乗り出すことを宣言。
 しかし気合を入れ直したのも束の間、総統は「おいちょっと待てよ! お前も今日不覚を取っただろ? 偉そうなことを言えた義理じゃないだろ!?」と、川田にしてみれば何とも耳の痛い追求。
 川田は「いや、それは総統がオープニングで俺の力を取っちゃうから……」と、か細い声で言い返すも、総統は容赦なく「言い訳は言うな! 気持ちよく二人で歌ったじゃないかよ! こんの野郎〜!!」と冷たく突き放す。川田は珍しく返す言葉が見つからないのか仏頂面。
 そして最後に総統は「ハッスル軍の諸君、よ〜〜く聞けよ! せいぜい束の間の余韻に浸ってることだな。だがな、一つだけ言っておく! ここが大事なところだ、本当の勝負はこれからだ! よ〜く覚えとけよ! 今日のところはここまでだ! バッドラックだ!」とこれからのモンスター軍の巻き返しを誓い、引き上げていった――。

 見事に全勝を収めた新生ハッスル軍、KUSHIDAが「やりましたね、皆さん! モンスター軍に全勝ですよ!」と喜びを表せば、チエも「クッシーが勝ったのは、チエのおかげでしょ! チエだって、本気出せば、モンスター軍に勝てるんだよ!」と日頃モンスター軍に集中攻撃を受けている身として、今回は自分の手柄だと言わんばかりにアピール。
 お祝いムードに乗じてRGが「ここでおめでたいときのギャグが一個あります! ギャグをしてもいいですかー!?」と、この幸せな空気に水を差しかねない危険なアピール。これを阻止せんと崔が「やらなくてええねん! 何をやる気やねん? せっかくの祝勝ムードに水差すな! どうせ、おめでとうございましタイガースープレックスとか、そんなやろ?」と、芸人つぶしの突っ込みを入れる。
 するとRGは「違います、おめでとうございましタイガードライバー!」と、お構い無しにあまりにあんまりな一発芸を披露。壮絶な不発、負のオーラで会場は微妙な雰囲気に……。
 「おい、お前らハシャぐな」新生ハッスル軍の大勝を感慨深そうに兄貴分・坂田が口を開く。「HG…よくやったよ、すごいなお前。俺だって、まだ天龍から取ったことないんだよ、嫉妬しちゃうよ」と本音交じりにHGの偉業を改めて称える。
 そして「最後を締めるのはお前だ!」HGを立たせる。それを受けてHGは最後の力を振り絞るように「ボロボロですけど、最後締めさせてもらっていいですか! それではおっ立っちゃって下さい!」と観客に起立を促した。
 HGは「今日は最後までご声援、本当にありがとうございました! ここにいるみんなの勝利が俺を後押ししてくれました。みなさん、これからもハッスルはどんどん面白くなっていきますんで、永遠に応援宜しくお願い致します!」とエースらしく、ハッスルをこれからも盛立てていくと宣言。
 そして「3、2、1、ハッスル、ハッスルフォー!!」で締めた。
 かくしてハッスル上半期最大のイベント『ハッスル・エイド2007』は、新生ハッスル軍の全勝というハッピーエンドで幕を閉じたのであった。このまま黙っているとは思えない高田モンスター軍、ますますハッスルのリングから目が離せない!

メインハッスル マスカラ・コントラ・ハドゲラマッチ

11分55秒 ゲイ道(ド)リラー

 新生ハッスル軍のエースとしてチームを牽引するHG。今夜メインで立ち向かう相手はモンスター軍No.2である天龍源一郎! キャリア30年、プロレス界に輝く数々のベルト腰に巻き、あのBI砲の2人から日本人で唯一フォールを収めたこともある歴戦の猛者である。
 そんな伝説の男を相手にHGが要求した対戦形式は「マスカラ・コントラ・ハドゲラ」――これはHGが負けた場合にはマスクを脱いでハードゲイキャラを封印、天龍が負けた場合には『ハードゲイ』に変身しなければならないという、お互いのプライドをかけた究極の死闘だ。互いの存在理由をかけた果し合い。メインを勝利で締めくくるのはどっちだ!?

閉じる HGが負ければマスクを奪われ、天龍が負ければハードゲイスタイルにならなければならない、という過酷な条件のかかった最終決戦。
 憧れ続けた“ゴリゴリの中のゴリゴリ”天龍源一郎との一騎討ちに、HGがゲイ人生命を懸けて臨む。
 黒のニューコスチュームで気合いを入れるHGは、ゴングと同時のドロップキックで先制。しかし天龍はあっさりつかまえると、グランドでヒザを入れる。
 HGの体当たりを涼しい顔で受け流す天龍。それでも必死に足を取るが、天龍は逆水平チョップとグーパンチで圧倒。だがHGはパンチをキャッチしてアームブリーカーを連打して試合のペースを奪い返す。
 コーナーでうずくまった天龍にPWを狙うHG。ところが天龍は自らの顔面を狙う急所を握りしめ、動きの止まったHGに逆水平チョップで追撃する。
 そのままマスクに手をかける天龍。帽子の部分が大きく破れ、グロッキーのHGになおも逆水平チョップとグーパンチを交互にねじ込んでいく。
 だがHGはやられながらも、自らコスチュームを脱ぎ捨て肉体をむき出しにすると、天龍と真っ向からチョップを打ち合う。
 奮闘むなしくダウンしたHGだったが、天龍のエルボードロップはかわし、場外に転がりながらエスケープ。怒った天龍がペットボトルを投げつけるが、HGは不用意に突き出した腕を取ってアームブリーカーを決め、天龍をうずくまらせる。
 右肩をおさえたままリングに戻った天龍目がけ、HGがミサイルキックを発射。戦況を五分に戻すと、痛めた腕にキックを連射する。
 それでも逆水平チョップでRGを吹き飛ばすと、天龍は投げ捨てパワーボムで追撃。だがカウント2で肩を上げたHGは続くパワーボムをウラカンラナで切り返し、ラリアットもグランドコブラに切って取る。
 トラースキックをノドにぶち込んだHGはコーナー最上段から一気にダイブ。だが天龍はチョップで迎撃し、「この野郎」と叫んでラリアットを放つ。
 それでも肩を上げたHGは、なんと天龍のラリアットにDDTを合わせ、そのまま丸め込んで、まさかの3カウントを奪った。
 
 HGの奇跡的な大勝利に、新生ハッスル軍の面々は喜びを爆発! 坂田、崔、チエ、KUSHIDA、中村カントク、みんな快心の笑みを浮かべてお祭り状態だ。傍らにはまさかの敗北に呆然とするミスタープロレス・天龍……。
 見事なアップセットを演じたものの、激戦の代償で満身創痍のHG、そこにRGが喜び勇んで黄色いハードゲイスーツを持って駆け込んでくる。そして天龍に向かって「よくもこの前はボコボコにしてくれやがって、この野郎! でも負けたから約束通り、このハードゲイコスチュームを着てもらいますよ!」と小判鮫精神をむき出しにアピール。すると坂田が「RG、水さすな」となだめ、「これはお前から渡してやれ」と、天龍用にオーダーしたワンサイズ小さめのコスチュームを手渡す。
 両脇を支えられながら立ち上がったフラフラ状態のHGは振り絞るような声で「天龍さん、ミスタープロレスの覚悟見せてくれますよね」とコスチュームを突き出すと、天龍はペットボトルの水を浴びて意を決したようにHGに近づき、無言でそれをひったくる。男に二言は無い、まさか本当にあの天龍がハードゲイに変身か!?
 するとそこにあのお方の声が……! 「見事な勝利だったな、腰フリ君よ!」


セミハッスル

8分56秒 シャイニングウィザード

 インリン様が砂漠を旅している途中で見つけたという魔法のランプ、略してインランプ。このランプは中に凶悪な魔人を封じ込めることが出来るという不思議なシロモノ。さらに、ランプから出た魔人は、ランプから出してくれた人の言う事を聞いてしまうという魔力を宿しているという。
 5月の後楽園大会ではランプからアブドーラ・ザ・ブッチャーが登場、主人であるインリン様の命に従い、RGを瞬殺した。そしてインリン様はハッスル・エイドに向けて、ランプの中身を魔界の住人・グレート・ムタに入れ替えたが、あろうことかRGがこのインランプをトンズラ! 怒り心頭のインリン様は、TAJIRIをパートナーに、RGを自らの1年半ぶりの復帰戦の相手に指名した。
 RGはムタをパートナーにしたいところだが、盗んだバチが当たったのか、どんなに呪文を唱えてもランプからはムタが出てこないという始末。いつもながらマヌケなRG、このままではハンディキャップマッチにもなりかねない一戦、果たしてRG運命は?
 場面変わって、ここはモンスター軍控え室。
「くそ〜、RGめ。せっかくのインリン様とのタッグなのにな〜」と何やらブツブツと、おかしな口調で一人ぐちるTAJIRI。
 するとインリン様が「一年半ぶりに復帰するというのになんだか気分がスッキリしないわ」とご機嫌ナナメの様子で登場。「これも私の大切なインランプを奪ったRGのせいよ」と憤慨。
 TAJIRIも「あいつは疫病神ですよ!」と同調するが、インリン様は「そもそもはお前の不注意が原因よ!」と、RGにインランプを奪われるきっかけとなったTAJIRIを責めたてる。
「お前の処遇はこれが終わったらゆっくり考えるわ!」とお仕置きを示唆、途端に表情が曇るTAJIRI。
 そしてインリン様は「しょせんアイツにインランプを使いこなせるわけが無いわ、もしムタが出てきたとしてもどっちが偉大な“M”か思い知らせてやるだけよ!」とM字パワーをみなぎらせながら力強く言い放ち、RGにお仕置きをすべくリングへと向かうのであった。

閉じる 場内に『ボレロ』が鳴り響き、黒のセクシーなニューコスチュームでインリン様がリングイン。イン乳を握りしめたTAJIRIが後に続く。
 対するRGは必死にインランプをこすりながら登場。花道の中程で止まり、必死にランプをこすり続けるが、そこをTAJIRIが急襲し、試合が始まる。
 RGはインリンコールでインリン様を呼ぶも、ムチで打たれてあっさりダウン。TAJIRIがキックで追撃するが、RGは背を向けて逃走。花道に残されたランプを泣きながらこすり続ける。それでも何も出てこないランプを、ヤケになって投げ捨てるRG。すると花道を白煙が包み、魔界の住人グレート・ムタが大歓声を浴びて姿を現した。
 ムタとインリン様がにらみ合うが、TAJIRIが盾になるべく割って入る。しかし毒霧の威嚇だけで怖じ気づいたTAJIRIは、フラッシュニングエルボー一発で場外に逃げ出してしまう。
 インリン様はムタの視線を受け止めリングイン。距離を取りつつ2人がにらみ合うが、RGがムタの背にタッチして強引にリングに飛び込む。
 だが待っていたのは大帰れコール。プロレスLOVEポーズでさらなるブーイングを浴びてしまい、やむなくムタにタッチする。
 ムタはインリン様の指を噛みグランドへ誘う。インリン様もムチで逆襲し、キャメルクラッチに切って取るが、ムタは四の字固に切り返す。
 それでもTAJIRIがカットに入りM十字固めに捕獲。尻をむき出しにしたRGがカットに迫るも、これはムチで場外に打ち払う。
 この隙にTAJIRIがハンドスプリング・エルボーからレッドミストでダウンを奪うと、インリン様はM字固めへ。しかしムタはスクールボーイで切り返すと、なんとインリン様の急所に緑の毒霧を噴射。失神してしまったインリン様に、シャイニングウィザードを叩き込み、貫禄の3カウントを奪取した。
 
 ピクリともしないインリン様が担架で運ばれると、快心の勝利に有頂天なRGは「ムタが僕の言うことを聞いてくれた! これからもムタとRGは『一生一緒にいてくれや〜♪』」と調子に乗ってエラいハシャギよう。そして「ランプに戻っていいよ!」とムタに呼びかけるが、そのRGに対するムタの返答はなんと赤の毒霧! 
 この魔界の住人は、RGの手下になる気はサラサラないようである。勝利の喜びも束の間、顔面に直撃を喰らったRGは、あわれロープから逆さ吊りに。そしてムタは一瞥することもなく花道を引き揚げていくのであった……。


第5ハッスル

11分26秒 スーパーキック

 かつて「ハッスルで天下を取る」ために自らの軍団を率いて、己のエゴをむき出しに生きてきた、のっぴきならない男・坂田亘。しかし今では「打倒・高田総統」の御旗のもと、新生ハッスル軍のまとめ役として心中を注いでいる。今宵、坂田の前に立ちはだかるのは、元アームレスリング世界一で、某老舗団体のヘビー級王者にも君臨したことのある豪腕・スコット・ノートン! 体重差はおよそ坂田の倍という、このあまりにも巨大な壁を坂田は乗り越えることができるのか? 
 ここはハッスル軍控え室。
「ハタリハタマタ〜」と一心不乱にランプを擦り続けるも、ムタが出てくる気配が一向に見えず、「指紋が消えそうだよ〜」と小さくつぶやくRG。それを「ムタはまだ出ないのか? 早くしないと試合に間に合わないぞ!」と急かすHG。
「大丈夫、ムタは絶対に出してみせる、もっと相方を信じろ!」とRGはガラに無くカッコよく言い放つ。しかし「やかましいわ! 何度も裏切っといて、そんな台詞吐くなアホ!」とこれまでのRGの所業を振り返れば当然の突っ込みを入れるHG 。
 「いいか、そういうセリフはお笑いの舞台で一度でもオレを助けてから言え!」と本業を含めて改心しろと厳しい言葉を重ねる。
 すると「こんなところでコンビでもめるな!」と新生ハッスル軍の精神的支柱である坂田が注意。続けて「これまでハッスル軍は2連勝、ここでオレが勝てばウチらが勝ち越し決定だ。だがオレが負ければ次はRGだ。そうすればHGに余計な負担をかける」と、新生ハッスル軍全体のことを考えて兄貴分らしく語る。
 そして「とにかくオレが勝って勝負を決めてくる。HG、お前は細かいことは考えず、ハッスル軍のエースらしい闘いを見せればいいんだ」とメインの重責を務めるHGのプレッシャーを取り除くかのように激励。そして頼りになる男は、超難敵の待つリングへと向かっていくのであった――。

閉じる 新生ハッスル軍のまとめ役として、若手中心のメンバーを引っ張ってきた坂田。その坂田への制裁と言わんばかりにスコット・ノートンを差し向けた。
 全盛期と変わらない分厚い体で花道に登場したノートンは、『オーバー・ザ・トップ』に乗ってゆっくりとリングに歩を進める。
 坂田はゴングと同時にダッシュし、チョップの連打からボディスラムで先制。しかしノートンはフライング・ショルダーアタックの一撃で、あっさり試合の主導権を奪う。
 ノートンはノド元へのチョップで坂田を吹き飛ばし、坂田のチョップを涼しげな表情で受け流すと、コーナーへ詰めてなおもチョップを連発する。
 懸命にチョップを返す坂田だが、ノートンは頭突きを一閃。吹き飛んだ坂田をカナディアン・バックブリーカーで担ぎ、そのままマットに叩きつける。
 坂田は左肩を押さえて場外にエスケープ。しかし、ノートンは髪をつかんで強引にエプロンまで引き上げ、チョップをねじ込むと傷めた左肩にアームブリーカーで追撃する。
 それでも坂田はアゴにトラースキックをねじ込むが、ノートンはカバーをあっさり両腕で放り投げ、腕をつかんだままショートレンジのラリアットを連発。坂田は必死に立ち上がるとジャーマンは失敗したが、体勢を入れ替えてフロントスープレックスで放り投げる。
 しかしカバーを返したノートンはニールキックをキャッチし、そのまま放り捨てると首をかっ切るポーズでフィニッシュの予告。高々と担ぎ上げ、坂田のパンチを物ともせずにハイアングルの超竜パワーボムで投げ捨てる。
 だが坂田は「来い!」と絶叫。ノートンの体当たりをあえて受けて見せると、チョップに耐えてドロップキックを放ち、必殺のダイビングフットスタンプを投下する。
 ノートンはカウント2で肩を上げるが、坂田は延髄斬りからトラースキックと畳みかけ、大逆転のピンフォールを奪取した。

 圧倒的な体格差を跳ね除けて勝利した坂田は「HG! 俺は勝ったぞ…! 次はお前の番だ。お前も勝って、俺たちで新しい時代の扉を開くんだよ!」と、メインで難敵・天龍戦に臨むHGに渾身のエール!  
 さらに「高田、見てるか!? ハッスルはな、お前だけのもんじゃねえんだよ! みなさん、まだHGとRGをイロモンて思ってると思う。だけどあいつら真剣にやってるんだ! みんな力を貸してくれ! 俺たちこそがハッスルだよ!」と魂の絶叫。新生ハッスル軍の頼れる兄貴分は、見事に男の仕事を完遂したのであった。


第4ハッスル

4分50秒 ビバ!!ジャイアンツ

 1980年代の巨人軍を支えた強打者ウォーレン・クロマティ。その実績はMVP一回、首位打者一回、ベストナイン3回と輝かしいばかり。巨人ファンの間では「史上最強の助っ人」と未だ誉高い、伝説のベースボールプレイヤーだ。そんなクロマティが時空とジャンルを越えてハッスルに緊急参戦! 
 その対戦相手はなんと“インドの狂虎”タイガー・ジェット・シン! プロレス界の歴史を血で染め上げてきた伝説のヒールだ。一見、デビュー戦となるクロマティには荷が重い相手のように思えるが、クロマティもかつては乱闘シーンでも名を馳せた激情型のアスリート。
 ここで、かつて乱闘でクロマティの伝説の右ストレートを受けた張本人の、元中日ドラゴンズ投手・宮下昌己がVTRで登場。宮下は当時の思い出を「『ジャイアンツは紳士たれ』という明言もありますが、ゲームになればファイターですから、私のデッドボールに対して火がついちゃったんでしょうね、次の瞬間にはパンチを浴びてました(苦笑)」と懐かしそうに語る。
 続けて「強烈なパンチを覚えてます。今回の試合でもそのファイティングぶりをとことん発揮してくれると思います」とクロマティの活躍に期待を寄せる。崔領二とタッグを結成して、シン、アンジョー之助に挑むクロマティ。いよいよプレイボールだ!

閉じる 巨人応援団のクロマティコールと「楽をしてもクロウ〜」という懐かしのテーマソングに乗り、クロマティが崔と共に花道に姿を現す。客席には、かつてクロマティの右拳をマトモに受けた元中日ドラゴンズの宮下昌己投手の姿も。
 背番号49が刻み込まれたユニフォームで現れた懐かしいスターの姿に会場が歓迎ムードに包まれるが、その空気を全て粉砕するかのようにシンがジョー之助を従えて登場。客席を踏み荒らし、場内をパニックに巻き込む。
 クロマティはリングでバットを振り回して、早くも臨戦態勢。ようやくシンがリングに上がると、おとなしくサーベルをレフェリーに渡す。やむなくクロマティもバットをレフェリーに渡すが、その背後をシンが卑劣にもイスで襲う。
 倒れたクロマティの首をターバンで絞めダウンさせると、崔にも急所蹴り。ジョー之助に崔を預け、シンはリングサイドを徘徊し、観客に恐怖を味わわせる。
 シンはコブラクローで崔にトドメを刺そうとするが、起き上がったクロマティは頭突きでカットし、幻の右をジョー之助に一閃。崔がジョー之助をクロマティ目がけて投げつけると、予告通りのホームランチョップが炸裂する。
 吹っ飛んだジョー之助にスライディングキックで追撃すると、そのまま覆い被さり3カウントを奪取。伝統の一戦を自らの力で制した。

 荒れ狂いながら退場するシンを尻目にマイクを持ったクロマティは「ドウモアリガトウゴザイマース!! ハッスル! サイコウデース!!」と陽気に体全体で喜びを表しながら勝利宣言。クロマティのサポート役を果たした崔は「クロマティさん、あんたは『史上最強の助っ人』や!」と最大限の賛辞を送る。
 一般世間の注目も集めた世紀の一戦、見事に場外ホームラン級のインパクトをカッ飛ばした「史上最強の助っ人」クロマティ。最後は観客を起立させると、トレードマークであるバンザイ三唱で締めくくったのだった。


第3ハッスル

10分28秒 エベレストジャーマンスープレックスホールド

 「俺の39回目の誕生日会をさいたまスーパーアリーナーでやるから」とうそぶく鈴木みのるが「そんなに歌いたいならハッピーバースデーを俺のために歌わせてやるよ」とモンスターKを挑発。最強のパートナー高山と共にハッスル・エイドへ乗り込んできた。喧嘩を売られた川田は、“ファイヤーモンスター”ACHICHIとのタッグで迎撃を誓う。

閉じる 先発の川田は高山にヒザとチョップを連打。高山もキックで応戦するが、川田はスピンキックでダウンを奪うとACHICHIにタッチ。高山も鈴木に代わる。
 両者はグラウンドで目まぐるしい攻防を展開。ここは鈴木が腕十字を奪うが、ACHICHIはあわててロープをつかむ。
 立ち上がったACHICHIは張り手とエルボーで反撃。鈴木も笑いながら打ち返すと、ボディにヒザを打ち込み場外へ放り捨てる。
 待ちかまえていた高山はACHICHIをフェンスに投げつけ、顔面にビッグブーツ。肩を押さえてうずくまるACHICHIをリングに投げ入れ、鈴木がしつこくカバー。ACHICHIは肩を上げるものの、立ち上がれないACHICHIの胸板に、高山が助走をつけて蹴りをぶち込む。
 場外に転落したACHICHIを、今度は鈴木がフェンスに絡みつけたまま腕を絞る。ボロボロのACHICHIを鈴木と高山が代わる代わるに痛めつけるが、ACHICHIはどうにかジャンピングハイキックを返し、ようやく川田につなぐ。
 待たされ続けた川田は鬱憤を晴らすように鈴木をストレッチプラムに捕獲。だが高山があっさりカットし、高山と鈴木は川田をキックでサンドイッチにする。
 それでもACHICHIがリングサイドから高山にしがみついてカット。川田もキックをお返しし、ACHICHIが高山へミサイルキック。ダウンした高山に顔面ウオッシュをねじ込むと、川田も反対のコーナーで鈴木に顔面ウオッシュを放つ。
 川田とACHICHIはダブルの串刺し顔面蹴りから合体ブレーンバスター、延髄斬りと猛反撃。しかし鈴木がカットに入り、大谷に羽交い締めにされながらも巧みに誤爆を誘うと川田をスリーパーホールドで捕まえる。残されたACHICHIに高山がエベレストジャーマンでトドメを刺した。
 
 貫禄の勝利を収めた高山は、マイクを握ると「ちょっと弱いんじゃないの、高田モンスター軍。歌でいい気になってるけど、もうちょっと闘いの練習した方がいいんじゃないの」と建設的な意見。
 続けてみのるも「何が『YAH-YAH-YAH』だよ。お前にバースディソング歌ってもらって、俺の誕生日を祝ってもらおうと思ったけど、俺の39回目の誕生日が汚れるからいらねぇよ。歌はほどほどにして砂浜でも走った方がいいんじゃないのか、なぁ川田さん! お前なんかどうでもいいや。ちょうどこの会場のどっかによ、昔の俺らの先輩がいる筈だから、プレゼントでも貰いにいくわ。バイバイ!」と捨て台詞を残し『ハッピバースデー』の歌声が流れる中、悠然と花道を引き揚げた。
 残された川田は「今日の敗因は俺にある。歌でちょっと張り切りすぎた。歌のことで頭がいっぱいで、試合で頑張る力を取っておくの忘れたよ」と殊勝に敗戦の弁。
 ここ最近を省みるように「本業より、歌に力を入れ過ぎたからな。だから今日をもって歌は封印するよ!」と、断腸の思いで“歌って踊れるレスラー”廃業を宣言!
 すると観客席はその決定に残念がるリアクション。ファイティングオペラとして、川田の歌と踊りが幅広く浸透しているのがうかがえる。その反応に気を良くした川田は「と行きたいところだが、ここはファイティング・オペラ、ハッスルだ。俺が求めるファイティング・オペラを追求して1番を目指します」と今までどおりのオンステージを続行することを宣言! 
 こうすんなりと前言を撤回すると、はじめから観客の反応を計算してたんじゃないかと訝ってしまうが……。「そういうことだよ、バッドラックだ!」――試合には負けたが、さも満足そうに川田はリングを後にしたのだった。


第2ハッスル

6分21秒 スモールパッケージホールド

 今年4月ハッスルに誕生した自称・正体不明のマスクマン、キンターマン・クロダーマン・ランデルマン。そして青森大会からはお酒大好きコールマンも仲間に加わった。中身はどう見ても旧ハッスル軍の金村キンタロー、黒田哲広、ケビン・ランデルマン、マーク・コールマンなのだが、あくまで本人たちは「正体は謎!」と言い張る。そんな彼らはハッスルを完全支配下においた高田総統に取り入ろうと、モンスター軍入りをかけて査定マッチに挑むも、毎回チャンスを逃している。今夜はいよいよ最終局面、見事勝利を収めモンスター軍入りを果たすのか?

閉じる モンスター軍入りを訴える正体バレバレな謎のマスクマン軍団キンターマン、クロダーマン、ランデルマン、コールマンの4人。最終査定試合となったこの日も、必勝を誓うかのようにブリブラダンスでリングへ向かう。
 後から入場してきたモンスター軍に、花道で襲いかかるマスクマン軍団。モンスター軍も返り討ちを狙うが、コールマンは耕平の振り上げたイスをハンマーパンチで打ち抜くと、フロントスープレックスで投げ飛ばす。
 続くキンターマンも「キン!」とコールを煽りながらエルボー合戦に持ち込むと、耕平のミドルキックをキャッチして急所を蹴り上げる。あわててモンスター軍の面々がカットに入るが、マスクマン軍も乱入し4人の合体ブレーンバスターで一気に3人を投げ捨てる。
 唯一逃れたバボがバレーボールを振り回して暴れ回るも、クロダーマンが花道を自転車で疾走して轢き逃げで救い出す。
 しかし耕平がキックでカットすると、今度はバボが雪崩式ブレーンバスターの体勢に。クロダーマンはクロダーマンカッターで切り返そうとするも、バボが投げ勝つ。
 それでも勝利への執着はマスクマン軍団が上。ランデルマンとコールマンがバボにダブルインパクトを放ち、勝ったかのように大喜びする4人。
 だが両手を上げて飛び跳ねるキンターマンに鬼蜘蛛がスパイダーネットを噴射。動きの止まったキンターマンを℃が丸め込んで逆転勝利を手にした。

 試合後、さも嬉しそうに通訳必須の悪声でガナりたてる耕平。観客もチンプンカンプンなのか苦笑いだ。すかさずキンターマンが「え、アンタ何しゃべってんの? これだけのお客さんに分かるようにしゃべろや!」と小バカにした口調で進言。耕平はガックリ肩を落として悔しそうにバボにマイクを渡す。
バボは「金村、黒田、ケビン、マーク、これでモンスター軍入りはあきらめたか!」と思い切り本名で突っ込む。
 するとキンターマンは「そういうお前は長尾浩志28才じゃねえか。お前、俺の地元の錦糸町で23才のお姉ちゃんと飲んでたやろ。坂田の店でも違う女と飲んでたらしいな」と大暴露。あまりのことに固まったバボを尻目に、勝ったかのようにはしゃぎまわり、続けて「いつか絶対、モンスター軍に入ったるからな! 覚えてやがれ!」とストーカーばりに執念深く言い放つ。
これに呼応してクロダーマンも「覚えてやがれ!」、続いてランデルマンも流暢に日本語で「オボエテヤガレ!」、となればコールマンも流暢に……「You’ll pay for this !!」――なぜか英語で「覚えてやがれ」と捨て台詞。これには間髪いれず残りのマスクマン3人で「欧米か!」と、今年の流行語大賞間違いなしのフレーズで息の合った突っ込み。おあとがよろしいようで……。


第1ハッスル

7分32秒 ムーンサルト

 ハッスル・エイドのオープニングは、ハッスル生え抜きの正真正銘のハッスラー、超新星・KUSHIDAに、ハッスル天然少女 \(^о^)/チエ!、この大舞台に向けて強化し“スーパー”化したフライングヴァンパイアT世&U世と激突する。高田総統によるハッスル買収から苦境に立たされ続けるハッスル軍を若い2人は救うことができるのか!?

閉じる KUSHIDAとチエが先発を巡って小競り合いするが、チエが無理やりKUSHIDAをコーナーに下げさせる。
 チエはストンピングを浴びたものの、ロープを何度も往復してのスピアーで反撃。代わったKUSHIDAもコルパタでヴァンパイアを場外に落とし、花道を全力疾走してのトペコンヒーロを浴びせる。
 気合いの入ったハッスル軍は合体エルボーを狙うが、ヴァンパイアはこれをかわし、膝まずいたチエを踏み台に、KUSHIDAにアタック。KUSHIDAはシンにやられた額の傷をえぐられ、これで戦線離脱。ヴァンパイアたちは合体ストマックブロックでチエの動きを止め、さらにKUSHIDAの額をえぐる。
 KUSHIDAにトドメを刺そうとT世がスタンガンでKUSHIDAのノドをロープに打ち付け、そこにU世がフロム・コーナー・トゥー・コーナーを発射。それでもKUSHIDAはカウント2で肩を上げる。
 気合いを入れ直したKUSHIDAはチエのクロスボディに合わせて、コーナーからのボディアタックで追撃すると、十字固めと回転エビ固めの合体技などでヴァンパイアを翻弄。さらにチエのキャメルクラッチにKUSHIDAが低空ドロップキックを顔面に突き立て、最後はKUSHIDAがムーンサルトプレスで貴重な白星を手にした。


オープニング

 暗転する場内、ドラムロールと共に紹介されたのは“モンスターK”川田利明。リング上にピンスポットが当たると、そこには何やら80年代アイドル風衣装をまとった川田の姿が。一世一代のステージ、かなりの気合の入れようだ。
 マイクを握ると川田は開口一番「ウェ〜ルカムトゥハッソーエイド! 俺の名前は歌って踊れるハッスラー、モンスターK・川田だ! ファイティングオペラには歌が必要だと言い続けて3カ月。ようやく俺の目指すファイティングオペラに一歩ずつ近づきつつある。そこでだ、このイベントに相応しい、オープニングの歌を披露しようじゃないか。それじゃ聞いてくれ!」と、前回の後楽園大会での予告どおり、リサイタルの開宴を高らかに宣言! 
 古くからリサイタルと言えばドラえもんのジャイアンが有名だが、あちらのステージといえば近所の空き地。それに対してモンスターKが今宵歌い踊る舞台は「さいたまスーパーアリーナ」、一流アーティストだけが許される大会場で、今その幕が上がる――高揚感を煽るどこか懐かしげなイントロ……これは国民的デュオ「チャゲ&飛鳥」の大ヒット曲「YAH YAH YAH」だ! 
ヤル気マンマンでいざ歌わんとする川田、しかしまるで見計らったかのように高田総統が突如登場! おいしいところは持っていかせないとばかりに、「か〜ならず手に入〜れたいも〜のは〜♪」と「YAH YAH YAH」を熱唱し始めたではないか、しかも相当歌い込んでいるのか、なかなか歌い慣れた様子。
 これには川田は「なんだよ、おい!」のリアクション、途端にいつもの仏頂面になるが、総統は全くお構いなしに気持ち良さそうに歌い続ける。マイクを離す気はサラサラ無さそうだ。そのまま花道をまるでディナーショーの様に歌いながら歩み進める総統。
 総統が1パート歌いきると、それを受けて川田も「つ〜かんだ拳をつかえ〜ずに〜♪」と歌い始める。ここに何とも豪華なモンスター即席デュオが誕生。宴会芸の域を超えた、素晴らしいハーモニー、このまま地方に営業に回れそうなほどの完成度だ。歌を煽るようなキャノン砲と同時に、客席に風船が舞い始める。しかし、なんだか会場は戸惑っているのか、イマイチ乗り切れていない微妙な雰囲気。その空気を感じ取った総統は間奏ですかさず「おい、もっとノりたまえ!」と場内を煽る。
 拳を力の限り振りかざして熱唱する総統と川田、それに合わせる様に手拍子を送る観客、次第になんとも言えないカタルシスが場内を包んでいく。変な一体感を一身に受け、サビで力の限り「YAH YAH YAH!!」と叫ぶ2人は、花道を戻ってステージに。ラストでは花火が満開! ファイティングオペラの名に恥じないオープニング、今夜のハッスルも期待大だ!


オープニングムービー