ファイトカード

高田総統劇場

高田総統以下、モンスター軍のメンバーがバルコニーに勢揃いすると、さっそくアン・ジョー司令長官&特命係長 島田工作員&小路二等兵らが観客に「総統」コールを促す。場内に大「総統」コールが巻き起こるなか、高田総統は「来てくれて、ありがと」と観客にアピールすると、突然、アンに向かって「お前、未払い金はないのか?」、さらに島田や川田に向かって「お前は大丈夫?」と確認。これに対して、モンスター軍の面々は未払い金がないことをアピールすると、すかさず観客から「総統は?」と質問が飛ぶ! すると高田総統は、「大丈夫だよ」と一発回答だ! そして、高田総統は「もし、お前たち、何か困ったことがあれば、遠慮なく私に言うんだぞ! いいな! 400万まではなんとかしてやる! 400万まで! これ以上は無理!!」とアピールすると、「我こそが高田モンスター軍総統、そして、ハッスルの偉大なる支配者、高田だ!」と自己紹介。すかさず島田&アン&小路が「総統」コールを観客に促し、またしても場内は大「総統」コールだ!

続けて、高田総統は「おい、ボノ! 私からハッスルの覇権を奪うんじゃなかったのか? もう失速か、ん?」と不覚を取ったボノくんをあざ笑うと、「その体たらく、キャプテンって肩書きが悪いんじゃないの? それって、ハッスル軍の負の遺産だよ。縁起が悪いんだよ!!」とチクリだ! さらに、高田総統は「おい、派遣レスラーの“あー”よ! お前を明日をもしれない境遇に追い込んだ、裏切り者に何か言ってやれ!」とあーちゃんをけしかけると、ここぞとばかりに、あーちゃんは「お前のせいで、僕は毎日、ハローワークに通ったんだぞ! 僕のことを見捨てるから、そんなひどい目に遭うんだ! バーカ!!」と、ボノくんに罵声を浴びせる。

これに対して、ボノくんは「あーちゃん、よくも裏切ったな! バーカ!!」とやり返すと、ボノくんとあーちゃんの間で、「アホ!」「ブタ!」「おめえがブタだ!」「とんま!」など小学生レベルの言い争いが勃発! これには、高田総統も「おい! レベルが低いよ! これはあれだよ、スポーツエンターテイメントショーなんだよ。ブタ同士、ブタブタ言ってろよ!!」と、幼稚な争いをする二人を一喝だ!

気を取り直して、高田総統は「それはさておき、フランソワーズよ! お前が連れてきたランス・ケイド、なかなかの素材じゃないか」とお褒めの言葉をかけると、これを受けてフランソワーズは、「高田総統、ランス・ケイドのポテンシャルは、まだまだこんなもんじゃありません」とアピールし、さらにボノくんに向かって、「ぼくちゃん。今度の日曜日も、たっぷりかわいがってあげるわね」と挑発しながら、なんと投げキッス!

あまりにも刺激が強すぎるフランソワーズのセクシー攻撃に、思わず赤面&動揺するボノくん。すかさず、高田総統が「ボノには、ちと、刺激が強すぎるな、おい」とニヤリだ。これには、「う…うる、うるさい! お…お前ら、今度まとめて、ふ…ふっとばしてやるよ!」と反論するボノくんだが、やはり、かなり動揺しているようだ。すると、「かわいい〜! お姉さんがいろいろ教えてあげるわ」と、さらにボノくんをからかうフランソワーズ。

するとここで、「ヨー。ヨー! これ以上、キャプテンをからかうな! 新入りのクセ!」とRGが割って入ると、フランソワーズは「素人は黙ってなさい!」とRGをピシャリ! するとここで、川田が「おい、RG! またある新情報を仕入れちゃったぞ。お前、このあいだ、スタッフの結婚式に出席したらしいな?」と、いきなり話を切り出す。

これに対して、RGは平静を装うも、続けて川田は、「お前、式場のアルバイトの女子大生に、電話番号書いたメモ渡してたらしいじゃねえか!」と爆弾発言! これには激しく動揺するRGだが、ここぞとばかりに高田総統も「おい、おい! 貴様、最低な奴だな! お前な、レジ打ちのみゆきちゃんという、れっきとした浮気相手がいるじゃないか! いくらなんでもそれはあんまりだろ」と追い打ちをかける。

絶対絶命の大ピンチに陥ったRGは、「テレビのこととか、プライバシーのこともあるんで、今日はやめましょう!!」と苦し紛れの反論をするも、これを受けて高田総統が、「こっちは、名前も知ってんだよ! たしか……明治記念館の……」と核心に踏み込んだところで、RGが「やめましょう!!」と、必死に懇願して口封じ作戦へ! このあまりにも情けないRGの姿に、川田は「お前、いい加減にしとかないと、奥さんに“CHANGE!”って言われちゃうぞ!」と絶妙なツッコミだ!

この“CHANGE!”の言葉に反応した、高田総統は「ハッスル軍の連中よ! 貴様ら、最近になって、ハッスルを“CHANGE!”すると言ってるな? 確かに、ハッスルが過去にない大転換期に来ているのは事実だ」と重大事実を明かすと、「この変化に対応し、自分を変えられない者は、淘汰されるぞ。これが、どういうことを意味するのか。今年の夏までには、きっちりと答えが出るだろう」とニヤリだ。これには、観客からも拍手が飛ぶ。

さらに高田総統は、「それとだ。今日はひとつ、諸君に告知がある!」と話を切り出すと、「我がモンスター軍の人気者、モンスター℃が、「シー!」のやりすぎで肩を痛めて、手術をすることになったんだよ! ホントなんだよ! 作り話じゃないんだよ!! 諸君らを楽しませようとしたばっかりに、℃の肩はボロボロなんだよ。ドクターの見解によると、復帰にはかなりの時間を要するらしい。そこでだ! 私は考えた。2代目℃を広く募集する!」と、なんと『2代目ザ・モンスター℃ オーディション』の開催を高らかに宣言! 場内から「オーッ!」という驚きの声が沸き起こるなか、高田総統は「プロ・アマ問わず! 我こそはと思う者は、ドシドシ応募するように!」と観客にアピールだ! そして最後に、「今日はここまでだ! では、日曜日、幕張でお会いしよう! バッドラックだ!!」と言い残し、モンスター軍の面々を引き連れて消え去って行った。

リング上に残されたハッスル軍のメンバー。するとここで、KGが「RGさん、本当に、本当に最低ですね。私、改めてRGさんのことが嫌いになりました」とRGを責めると、「RGさんに拒否反応が起こってます!」と三行半を叩きつける。その一方、TAJIRIは「キャプテン! あの、ランス・ケイドっていう男はね、僕もWWEにいた頃に何回も闘ったことがあるんですけど、その頃から比べものにならないくらいパワーアップして、あのヘビみたいな女も言ってたみたいに、生半可なことじゃ、勝つのは難しいですね」とボノくんに念を押すと、「キャプテン! そして越中さん! われわれの命運は二人にかかってます! 幕張の対抗戦、ナットーマンは期待できないので、必ず、どんなことがあっても勝ってください!」とゲキを飛ばす。

これを受けて、越中は「任せとけって! 幕張はな、天下分け目の関が原だって! こっちは東軍だって! 見ておけ!!」と“やるって節”で必勝宣言をすると、「大丈夫っすよ。今日は、ちょっと油断したけど、今度はしっかりふんどし締め直すから、頑張ります!」と、ボノくんもこれに続く。

するとここで、RGが「そう言えば、高田総統の重病説って、やっぱりウソだったんですねえ。チャンスだと思ったんですけど」と思い出したかのようにボヤき始めると、TAJIRIが「いや、うまく言えないかもしれないんだけど、僕はね、高田総統の重病説や、この前、高田総統が倒れたことなんていうのは、、何か近々、とんでもない地殻変動が起こる前兆なんじゃないかなと。うまく言えないんだけど、何か近いうちに物凄い変化が起こるんじゃないかなと。その予兆なんじゃないかなと」とハッスル大変革の予兆があることを示唆。しかし、TAJIRIは「だけど、そんなことを言ってもしょうがないから、とりあえず幕張は、どんなことがあってもハッスル軍が勝って、ハッスルを盛り上げて行きましょう!」と改めて気合を入れ直すと、最後はボノくんの音頭で、観客と一緒に「3、2、1、ハッスル! ハッスル!! YES! WE! HUSTLE!!」のハッスルポーズを決めて、幕張大会での必勝を誓い合ったのだった。

メインハッスル

9分46秒 ダイビングテキサス

昨年末の『ハッスル・マニア2008』(2008.12.30/有明コロシアム)で、ハッスル軍に仲間入り。そして、2009年のツアー開幕戦『ハッスル・ツアー2009〜1.29 in KORAKUEN〜』(後楽園ホール)で新キャプテンに就任したボノちゃん改め、ボノくん!

長きに渡る高田総統支配を“CHANGE”させる、そう力強く宣言した新キャプテン・ボノくんは、その言葉通りにメインの全面戦争で、見事な横綱相撲を見せた。

ところが、その一方でこんな悩みを抱えることに……。なんとハッスル軍に入る前に率いていたボノちゃん部屋の仲間・あーちゃんが、自分は捨てられたのだと勘違いをし、モンスター軍に行ってしまったのだ。はたして、二人の誤解は解けるのか!?

そして、今回、高田総統は、高田モンスター軍の海外エージェントであるフランソワーズに命じ、対ボノ用の新モンスターを用意! そのモンスターとは、元WWE世界タッグチャンピオンの強豪、ランス・ケイドであることが判明した!

ボノくんの行く手に立ちはだかる様々な困難。だが、これを乗り越えなければ、変革は起こせない!


ここで場内ビジョンが切り替わり、高田モンスター軍基地が映し出され、そこにいるのは、決戦を控えたあーちゃんだ! 「くそー。親方め。あーちゃんを見捨てたことを、絶対、後悔させてやるからな」と、さっそくボヤいているあーちゃんの元に、「ちょっとすみません。そこのタダ飯食らいの方」と、ここでモンスター軍の美人海外エージェントであるフランソワーズが登場!

「た、タダ飯食らい? それって、僕のことですか?」と、驚きの表情を見せるあーちゃんを無視して、フランソワーズは「高田総統はどこですか?」とあたりを見回しているところに、特命係長 島田工作員が登場! ここでフランソワーズが、「高田総統はどこにいるんですか? 私が連れてきたモンスターに、ビターンしていただくことになってるんですけど」と島田に話を切り出すと、島田は高田総統が急用のために来れないと、適当な理由をつけてなんとか誤魔化そうとする。

するとここで、「私はここにいるよ!」と、なんと高田総統が登場! これに驚いた島田は、「総統! お身体の具合は、大丈夫なんですか?」と高田総統の体調を気づかうと、高田総統は「身体の具合? あぁ! あのことか! あの日はな、二日酔いだったんだよ。二日酔い!!」と、重病ではなく単なる二日酔いであるとアピールだ! 続けて、高田総統は「フランソワーズ、今回の件ではご苦労だったな。ついさっき、お前が連れてきた元WWEのタッグチャンピオン、ランス・ケイドにビターンをし、カウボーイ・ランス・ケイドにパワーアップさせておいたぞ」とすでにビターンを注入済みであることをフランソワーズに明かすと、これには「さすが総統。話が早くて済みますわ」とフランソワーズもひと安心し、去って行った。

ここで、「あの……」とあーちゃんが高田総統に恐る恐る声をかけると、「僕にもビターンをしてもらえませんか? 身も心も、モンスターになりたいんです!」と懇願! これを受けて、高田総統は「ほ〜、いい心がけだな。よかろう! 貴様にも、特別にビターンを授けてやろうじゃないか!」と快諾すると、「私に心からの忠誠を誓い、そして、仲間であるお前を捨てた、あの鬼畜ボノに、復讐をしてやるのだ!」とゲキを飛ばして、ビターンを発射……と思いきや、どういうわけか、高田総統の指からビターンが発射されない。この事態に、高田総統は「やっぱ気が変わった。お前にはビターンしてやんない!」と告げると、そのままあーちゃんを決戦のリングに送り出したのだった。

閉じる先発はケイドとTAJIRIのマッチアップでスタート。いきなりケイドはTAJIRIをパワーで圧倒。凄まじいタックル、場外での鉄柵攻撃でTAJIRIを追い込んでいく。しかし、TAJIRIもやられてばかりではない。ロープに飛ばされた反動でローキックを叩き込み反撃のチャンスを作る。だが、ケイドのパワーも尋常ではない。ココナッツクラッシュでTAJIRIの動きを止めて、ボノくんを挑発だ。そして、リング上ではボノくんとケイドが対峙。ボノくんの凄まじいぶちかましに仁王立ちしてみせるケイドも凄いパワーだ。そして、ボノくんのエルボードロップをかわすと、逆にロープの反動を利用したショルダータックルでボノくんを倒してみせた。ここでケイドはあーちゃんに交代。あーちゃんはボノくんへの攻撃に躊躇していたが、TAJIRIは容赦しない。ハンドスプリング式のエルボーアタックであーちゃんの動きを止めると、パンチで追い込んでいく。しかし、珍しくあーちゃんも怒った。珍しい突っ張り攻撃でTAJIRIをコーナーに追い詰める。そして、ぶちかましをTAJIRIに食わして、上手くケイドに繋げた。そのケイドはエルボードロップ、河津落とし、レッグドロップの3連弾だ。その後も凄まじい形相からのナックル攻撃、ココナッツクラッシュを繰り出すケイド。その怪力でTAJIRIの首をねじ曲げ始める。なんとか脱出したTAJIRIだが、ブロックバスター、バックブリーカー、ブレーンバスターを決められもはや虫の息だ。ここで救出に入ったボノちゃんだったが、コーナーで自爆してしまう。そこになんとあーちゃんがまさかのムーンサルトプレスを発射! ボノくんを見事にノックアウトしてみせた。そして、最後はケイドのダイビングエルボードロップがTAJIRIに炸裂! ケイドがモンスター軍に勝利をもたらしたのだった。

するとここで、「おい、口ほどにもないな!!」という声が! すると場内に『威風堂々』が鳴り響き、バルコニーから姿を現わしたのは、高田総統だ!


セミハッスル

11分16秒 ナットー巻き

いま、ハッスルのリングに呼ばれもしないのに、毎度のように出没。謎のヒーローというよりも、誰も真剣にその存在について考えようともせず、放置されていたナットーマン。いまさらだが、その正体は……!?

昨年秋、『ハッスルGP2008』決勝戦で敗北した坂田亘が、失意のあまりに河原で腐っていると、そのまま発酵。その結果、誕生したのがナットーマンではないか? そう、もう考えるのも馬鹿馬鹿しいのである。

一見、見栄えは悪くないナットーマン。しかし、その実態は、ヒーローと呼ぶにはお恥ずかしいお粗末ぶりであった。

初登場は、納豆の名産地・茨城で行なわれた『ハッスル・ツアー2008〜11.22 in IBARAKI〜』(水戸市民体育館)。颯爽と登場し、カッコつけてバク宙をしたまではいいが、ナットーマンは、着地に失敗し、脳天を痛打! そのダメージで試合に負けるという、ありえない失態を犯す。

2度目の登場は、昨年のクリスマス興行。RGの大ピンチに駆けつけたまではいいが、タイミングが遅く、到着したとき、すでにRGは虫の息。

一体、ナットーマンは何がやりたいのか? 大豆な場面で出てきては、すべり続けるナットーマン。周囲の反応は冷たく、昨年の大晦日の全国放送では、登場シーンがすべてカットという残念な結果に。

「ナットーマンは、失敗してもくじけない! 粘り強さが信条だ! ネバー、ネバーギブアップだ!!」

負け惜しみにしか聞こえない絶叫が、会場に空しく響く……。

そして、年が明けて2009年のツアー開幕戦『ハッスル・ツアー2009〜1.29 in KORAKUEN〜』(後楽園ホール)。ハッスルの焦点は、新キャプテンに就任したボノくん率いるハッスル軍と高田モンスター軍の覇権争いに集中。もはや、ナットーマンの存在は忘れ去られていた。

試合は、どちらかが全滅するまで続けられるイリミネーションマッチ。序盤からモンスター軍が猛攻を仕掛け、ハッスル軍が大ピンチに追い込まれる! その時であった!

この日も懲りずにナットーマンは登場! リングインするや否や、快刀乱麻の大活躍を見せ、アン・ジョー司令長官、あーちゃん、そして“モンスターK”川田利明を立て続けに失格に追い込んだのだ!

最後は、エプロンサイドでガッツポーズをしている所を、背後からドロップキックで突き落とされるというオチがついたが、ハッスル軍の勝利に貢献したナットーマン。

これに怒った高田モンスター軍は、3日後の2・22『ハッスル・ツアー2009〜2.22 in CHIBA〜』(幕張メッセ 国際展示場)で、ナットーマンへのリベンジも兼ね、3大シングルマッチを決定!

今宵はその前哨戦。しかし、ナットーマンはハッスル軍のメンバーではなく、普段は連絡が取れない状態にあるという。今回も、必ず来るという保証はどこにもない。

はたして、今日は来るのか……ナットーマン!

閉じるハッスル軍はやはりナットーマン不在のまま天龍&越中の二人で入場。そんなハッスル軍に対して「ヘ〜イ! ところでナットーマンはどうしたんですか!」と因縁を付けるアン。そこへハッスル軍が奇襲攻撃だ! 2vs3というハンデがあるにもかかわらずモンスター軍に攻め込む天龍&越中は早くも小路を捕獲。越中のケツ爆弾が炸裂すると、さらにサンドイッチ延髄斬りまで食らわしてみせた。もはや小路には用はないとばかりに川田を呼び込む越中。川田もこれに呼応して、リングイン。二人で気合い満点のチョップ合戦を繰り広げる。さらに越中がヒップバットを食らわせれば、川田は顔面にステップキックを連発。ジャンピングヒップアタックが川田に炸裂すれば、越中にはフロントハイキックと両者一歩も譲らない。しかし、ここでタッチを受けた天龍が捕まってしまう。小路、アンから集中砲火を浴びる天龍。川田からもローキック、顔面へのニードロップを食らわされ、さすがの天龍もグロッキー状態だ。天龍のこのピンチに場内は「大天龍!」コール! これに奮い立ったか、天龍は小路の払い腰を踏ん張ると、逆に河津落としで一矢報いて見せた。さらに越中がジャンピングヒップアタック、ミサイルヒップで小路をノックアウト。しかし、ここで川田が抜群のタイミングでラリアットを食らわして、越中の動きを止めた。そして、太鼓の乱れ打ちで越中を叩きのめしたモンスター軍。ここでアンがマイクを取る。「ヘ〜イ! ナットーマン! 早くから会場入りしているのはミーは知っているんで〜す! そろそろ出てきなさ〜い!」とナットーマンを挑発だ。
と、ここで場内のスクリーンではナットーマン登場を予告するお馴染みの映像が流れる。すると、後楽園ホールのゴミ箱から突如ナットーマンが登場! そのまま真っ直ぐリングにやってくると、トップロープに立ち上がってポーズだ。しかし、着地したところをモンスター軍に袋だたきにされてしまう。ここは天龍&越中に救出されると、次第に調子を出し始めるナットーマン。軽快な動きで小路を捕まえるとローリングソバットを食らわして見せる。しかし、トップロープに上ったところを川田が雪崩式ブレーンバスター。小路も払い腰で追撃だ。しかし、ここも天龍と越中が救出。小路を捕まえると、越中がミサイルヒップを叩き込む。これを食らってよろめいた小路は背後にうずくまっていたナットーマンの背中でつまづいてしまう。ここで起き上がったナットーマンは自然に小路を押さえ込む形になり、思わぬ形で3カウントを奪った。

試合後、マイクを持った越中は、「おい、川田! 『ハッスルGP』のチャンピオンがその程度か? だったらな、サムライシローさんの方が、よっぽどチャンピオンにふさわしいって!」と“やるって節”で川田を挑発すると、これを受けて川田は「何がサムライだこの野郎! お前、そんな歴史に詳しいわけでもねえだろ! お前の首、ブッタ斬ってな。さらし首にしてやるから覚えとけってってって!」と、掟破りの“やるって節”で応戦だ!

するとここで、アンが「ヘイ! ナットーマン! 後から出てきてヒーロー気取りですか? だがな、幕張ではこうはいきませんヨ!」と警告すると、小路が「司令長官! こんな奴、司令長官が相手するまでもないっすよ! 自分に行かせてください!」と、なんと小路がナットーマンとの対戦をアピール! これを受けて、アンは「ノー、ノー! コイツだけは、ミーの手で叩き潰さねば、収まりがつきマセン!」と拒否するも、小路は「そこをなんとかお願いします!」と食い下がらない。

このやりとりを聞いていたナットーマンは、「おい、モンスター軍! そんなに俺と闘いたいなら、二人まとめてやってやる! 俺のバックにはな、何百万という納豆菌がついているんだ! お前らぐらいどうってことねえぞ!」と、1vs2のハンディキャップマッチでも構わないことをアピール! これを受けてアンが、「本当にバカですね、ユーは! じゃあ、幕張は、1vs2のハンディキャップマッチに変更デース! ズタズタに砕いてひきわり納豆にしてやる!!」とナットーマンに宣戦布告し、退散して行った。

モンスター軍の面々が去り、リング上に残された三人。ここで、越中が「おい、ナットー! 今日は勝ったからいいけど、今度はちゃんと時間に来いよ!」とナットーマンにダメ出しをすると、続いて天龍が「坂田……いや、ナットーマンよ。いい味が出てきたじゃねえか、この野郎! いまのお前だったら、美味しい納豆巻きが握れるんじゃねえのか」と、ナットーマンの活躍を称える。これを受けて、ナットーマンは、「ナットーマンは、どんな食材ともハーモニーを奏でる柔軟さが身上だ! ネバー、ネバーギプアップだ!」とアピールし、颯爽と去って行ったのだった。


応援ボードコンテスト

すっかり後楽園大会の恒例イベントとなった『応援ボードコンテスト』が、今宵も開催! ということで、野口大輔レフェリーによる進行から場内の観客が一斉に応援ボードを掲げると、高田総統、タイガー・ジェット・シン、レイ大原、ザ・モンスター℃、ボノくんナットーマン、さらには某有名マンガの主人公チックに描かれた小路二等兵の応援ボードなど、どれも渾身の力作ばかりだ!

そんななか、見事グランプリに輝いたのは、\(^o^)/チエの応援ボードを作成した女の子に決定! 次回行なわれる3・25後楽園大会のペアチケットが進呈された。


第3ハッスル

7分30秒 反則

インドの狂虎と合体! 怒りの牙をむくモンスターHGの恐怖!!

実に数奇な運命をたどってきたHG。かつては、改造人間スーパーHGとして、モンスター軍相手に八面六臂の活躍を見せていた……。

しかし、運命が一変したのは、昨年末に開催された『ハッスル・マニア2008』(2008.12.30/有明コロシアム)。そこで、モンスター軍最高医局長であるドクター中松の仕掛けた卑劣な罠が待っていた。

その罠とは、実はスーパーHGに変身するたびに、怒りのパワーが体内に蓄積し、一定量を超えるとモンスター化するというものだったのだ! モンスターHG初登場となった1・29『ハッスル・ツアー2009〜1.29 in KORAKUEN〜』(後楽園ホール)では、かつての明るく陽気なファイトスタイルはすっかり消え、陰湿で残虐な闘いが繰り広げられた。

さらに試合後には、ニセHGと濃厚すぎるディープキスを観客に見せつけ、ギャグではすまされない方向へ針を振り切ったモンスターHGに会場もドン引き。さらに今宵は、輪をかけて会場をドン引かせる刺客が加わる! その男こそ、“インドの狂虎”タイガー・ジェット・シンだ!! 今年で、デビュー45周年。昭和プロレス伝説のスーパーヒールは、いまもって健在! ひとたび会場に姿を見せれば、そこは阿鼻叫喚の地獄絵図と化す。

これに対するは、アラン黒木、そしてRG。虎穴に入らずんば虎子を得ず……かつてのパートナーHGの目を覚まさせるために、狂虎が待つリングで二人はどう闘うのか!?

閉じるなんと今日のシンはいつもよりテンションが高いのか、テーマ曲が鳴る前から会場に登場! 相変わらずの暴れっぷりで観客席を恐怖のどん底に陥れる。モンスターHGも客席を荒らしながら暴れている。そこに黒木とRGが登場するも、あっという間に返り討ち。RGはシンに追いかけ回され、逃げまどう一方だ。ようやく落ち着くとリング上ではHGと黒木の対戦が繰り広げられている。モンスターHGのパワーの前にさすがの黒木も防戦一方だ。シンからも噛み付き攻撃、急所攻撃を食らってしまい、グロッキー状態に陥ってしまう。しかし、なんとRGが黒木にタッチを要求! モンスターHGに勇ましく立ち向かっていく。しかし、力の差はいかんともしがたい。キック攻撃はまるで通じずに逆に叩きのめされると、続いてはシンによって再び場外で暴行を受けるハメに……。シンの凶器攻撃によって、RGの顔はたちまち真っ赤に染まってしまった。シンはRGにイスを投げつけるなどやりたい放題。リングに噛み付き攻撃で追撃だ。一方の黒木はHGとニセHGに場外でいたぶられていて救出に入れない。しかし、今日のRGは意外にも粘りを見せる。シンのコブラクローをキックアウトして、そう簡単には沈まない。ならばとシンは自身のマフラーでRGを逆さ吊りの刑! アン・ジョー之助&HGと共にRGをいたぶり始める。しかし、ここで野口レフェリーがシンが持っていた凶器をようやく発見! シンに投げ飛ばされながらもこの凶器を場内にアピールし、シンの反則負けが告げられた。

試合後も、おかまいなしにRGを痛めつけるモンスターHG&シンだが、ここで花道から天龍源一郎が猛ダッシュでリングへ飛び込み、モンスターHG&シンに逆水平チョップをぶち込んでRGを救出! たまらず、モンスターHG&シンは場外へとエスケープすると、マイクを持った天龍は「おい、HG! いい加減、目を覚ませ、この野郎! 今度の日曜日、この天龍源一郎がてめえにヤキ入れてやるから、覚悟しろ、この野郎!!」と、宣戦布告をぶちかましたのだった。


第2ハッスル〜NWAインターナショナルジュニアヘビー級選手権〜

4分24秒 ノーコンテスト

昨年末、NWAインターナショナルジュニアヘビー級のベルトを引っさげ、高田モンスター軍に飛び込み営業。昨今の就職難もなんのその、高田総統に実力を認められ、正式メンバーとなったレイ大原。

一方、2006年にハッスルでデビューし、有名選手がひしめくハッスルにおいて、数少ない生え抜きの叩き上げ、さらには次世代を担う存在として将来を期待されるKUSHIDA。

共に、メキシコでの修行経験を持つ野心家で、年齢も背格好もよく似た大原とKUSHIDAだが、そんな二人が初めて出会ったのが昨年のクリスマス興行だ。そして、一目会ったその瞬間から、ライバル心が激しく燃え上がる。

以降、日を追うごとに二人の抗争はヒートアップ! ちなみに戦績は、レイ大原が圧倒的優勢なのだが、今宵、大原がメキシコ修行時代に獲得したチャンピオンベルトに、KUSHIDAが己の髪をかけて挑むこととなった。

文句言いっこなしの決着戦! 共に次世代のハッスルを担うと野望を燃やす二人だが、はたして、出世競争で一歩先に行くのは、レイ大原か? それともKUSHIDAか?

閉じるこの試合はメキシコルールで行なわれるため、メインレフェリーの野口レフェリーの他に、サブレフェリーとして大城レフェリーがリングサイドに構えている。ゴングと同時に二人はリング中央でロックアップ! ここからのチョップ合戦で競り勝ったKUSHIDAはヘッドシザーズで投げ飛ばすと、場外に逃げた大原にトペ・コンヒーロの大技を発射だ。リングに戻ってからもドロップキック、逆エビ固めとKUSHIDAの攻勢は続く。大原の反撃もことごとく断ち切るKUSHIDA。突っ込んできたところにカウンターのエルボーを食らわし、風車式バックブリーカーもスイング式のDDTで切り返してみせた。そして、トップロープからの攻撃でトドメを狙うKUSHIDA。ところが、ここで島田と小路が野口レフェリーの気を引きつけている間に、大原がベルトを持ち出してきてこれで一撃! なんとこの一発でKUSHIDAから3カウントを奪ってしまった。

モンスター軍の面々は得意げにKUSHIDAを捕獲して髪の毛を丸刈りにし始める。しかし、納得のいかないKUSHIDAは当然抗議だ。サブレフェリーの大城レフェリーも大原の反則を見ていたために急遽裁定について協議されることになった。そして、KUSHIDAの抗議が認められ、時間無制限で再試合を行うことが発表された。
頭を中途半端に刈られたKUSHIDAは怒りの攻撃再開。パンチ攻撃で大原を叩きのめすと、早くも超新星プレスを発射。ここは間一髪大原もキックアウト。しかし、このKUSHIDAの攻勢をまたしてもモンスター軍が邪魔をする。島田がレフェリーを引きつけている間に小路と大原でKUSHIDAにストンピング攻撃だ。このピンチになんとTAJIRIが登場! リングに上がってモンスター軍を蹴散らすと、大原にはグリーンミストを噴射! ところが、今度はそのTAJIRIを急襲する人影が……。なんと藤田みのるだ! 藤田はTAJIRIをスタナーでKO。混乱しきったリング上を見て、レフェリーは遂にノーコンテストの裁定を下したのだった。

試合後、TAJIRIのグリーンミストにご立腹の大原は、「チャンピオンの僕に、なんてことをしてくれるんですか! おい、TAJIRI! 次の幕張、この落とし前をつけてもらいますからね。しっかりと」と、3日後の2・22『ハッスル・ツアー2009〜2.22 in CHIBA〜』(幕張メッセ 国際展示場)での対戦をTAJIRIに要求して退場。

ここでTAJIRIがマイクを持ち、「藤田、なんでお前、ここに来てるんだよ!」と藤田に詰め寄ると、藤田は「盛り上がってるところ、すみませんね。TAJIRIさん、そしてハッスルファンのみなさん、藤田ミノルです」と礼儀正しく挨拶をすると、「ちょっとハッスルの風景を変えようと思ってここにやって来たんだよ。今度の幕張、カード組めよ。俺が行くからな!」とTAJIRIに宣戦布告すると、颯爽と消え去って行った。

リング上に残ったTAJIRI&KUSHIDA。ここで、頭を中途半端に坊主にされた挙句、納得がいかない結末にぶ然とするKUSHIDAに対して、TAJIRIは「幕張で、もう一丁やるか?」と呼びかけると、KUSHIDAは「ハッスルの風景は俺が変えてやる!」と、これに呼応! はたして、KUSHIDAは、2・22幕張大会で大原にリベンジをはたすことができるのか!?


第1ハッスル

KIDATA・ロー2009
赤蝮三太夫

\(^o^)/チエ
KG×

8分08秒 ファルコンタロー

1・29『ハッスル・ツアー2009〜1.29 in KORAKUEN〜』(後楽園ホール)にて、関東初上陸をはたし、執拗なセクハラ攻撃で、KGを恐怖のドン底に陥れたKIDATA・ロー2009が、新たなお取り寄せご当地モンスターを引き連れて再び来襲! はたして、KIDATA・ローが連れて来たパートナーとは一体誰なのか!?
一方、迎え撃つハッスル軍の\(^o^)/チエ&KGは、1・29後楽園大会での誤爆をきっかけに、二人の仲はギクシャクした関係に……。はたして、ウワサされている不協和音説を吹き飛ばすファイトを二人は見せてくれるのか!?


場内ビジョンには、高田モンスター軍基地が映し出され、アン・ジョー司令長官&特命係長 島田工作員&小路二等兵が登場だ! さっそく島田が、「司令長官、その後、高田総統の具合はどうなってるんですか?」と重病説が流れる高田総統の容態について話を振ると、アンは「それが……総統には口止めをされているんですが、実はあまり芳しくないようなんデース。ですから、トゥデイは総統を説得して、休んでもらうことにしマシタ」と、高田総統に欠場を勧めたことを告白! “高田総統不在”というまさかの事態に島田&小路は慌てふためくと、「こんなことはミーも初めてなので、分かりマセン!」とアンも困惑の表情を浮かべる。

するとここで、「うろたえるな! たとえ総統がいなくとも、代行の私がいれば、なんの問題もない!」と川田総統代行が登場! 続けて川田総統代行は、「これしきのことでビビって、たじろいで、どうするのだ!」と三人を一喝すると、「いいか? 人生っていうのはな、山あり、谷あり、空室あり! アパートマンション、満室経営だよ!」とニヤリだ! これには、すかさず小路から「よっ! 利明、意味わかんねー!」とツッコミが飛ぶと、川田総統代行は、青筋を立てながら小路をひと睨みした上で、「今宵は、オープニングも休んで、私が全軍の指揮を執る! 皆、大船に乗ったつもりで、闘いに臨むがいい」と高らかにアピール! これには、「大船に乗ったつもり?」(島田)、「確か、利明はノアの方舟に乗り損ねていますネ……」(アン)と、二人からボヤキが入る。

そんなことおかまいなしの川田総統代行は、「第1ハッスルは、地方からのお取り寄せモンスターコンビ、大阪のKIDATA・ロー2009に、超レアもの、浜松のご当地モンスター・赤蝮三太夫だ!」と、KIDATA・ローのパートナーが、『ハッスル・ハウスvol.15』(2006.6.10/アクトシティ浜松)で登場した赤蝮三太夫であることを明かすと、「相手はハッスル軍の小娘二人だ。かるーく、ひねってやるがいい!」とゲキを飛ばし、代行ビターンを発射したのだった。


ここで、場内ビジョンが切り替わり、今度はハッスル軍控室が映し出され、そこにいるのは\(^o^)/チエ。「はい、大丈夫です! KGはかわいい後輩なんで、私がフォローします! はーい、ありがとうございます! はい! 失礼しまーす」、どうやらチエは、チエとKGの仲を心配して電話をかけてきたTAJIRIに、まったく問題がないことをアピールしているようだ。

するとここで、「チエさん! コーヒー買ってきました!!」と、勢い良く控室に入ってくるKG。これに対して、チエは「遅えよ! どんだけかかってんだよ!!」とKGを叱り飛ばすと、KGは「だって、チエさんが『新宿駅のキオスクで買ってこい』って言うから……しかも、この格好で……」と遅くなった理由を明かすも、チエは「口答えすんじゃねーよ! お前がチンタラしてるから、もう試合が始まっちゃうだろ!!」と逆ギレだ。

そして、試合のために靴を履きかえようと、カバンからリングシューズを出そうとするKGだが、リングシューズが見つからない。ここぞとばかりに、チエは「何してんだよ! ちゃんと探せよ!!」といちゃもんをつけると、KGからカバンを奪い、ひっくり返して中身をぶちまけるという暴挙に!

これに対して、KGは「この前の試合のこと、まだ怒ってるんですか? チエさんって、意外と心狭い……」と核心を突くと、チエは「そんなわけねーだろ! ほら! さっさとしろよ! 今日、もし足を引っ張ったら、ただじゃおかねえぞ!!」と、最後まで逆ギレしたままリングへと向かったのだった。

閉じる最初に入場してきたのはチエとKG。KGの背中にはチエが控室を出る間際に貼った「あばずれ ブス女」という張り紙が……。野口レフェリーによって張り紙を教えてもらったKGが先発。スケベなKIDATA・ローのスケベな攻撃をしのぐと、赤蝮には得意の蹴り技で対抗だ。続いてチエがKGと交代しリングイン。赤蝮にリバーススプラッシュを食らわして絶好調ぶりをアピールする。しかし、変態のKIDATA・ローが出て来ると、すぐさまKGにタッチ。KIDATA・ローはKGにキスを迫りながら隙を作ると、得意のローキックを連発だ。「ロー、ロー、KIDATA・ロー!」というリズムで何発もKGの下半身にローキックを食らわすKIDATA・ロー。あっという間に窮地に陥ったKGはKIDATA・ローのSTFに捕獲され、セクハラ攻撃の餌食となってしまう。続く赤蝮からも左足を攻められたKG。再びKIDATA・ローからキスで迫られ、手も足も出ない。リング上ではKGのうめき声だけが響き渡る。そんな中、モンスター軍のトレイン攻撃をかいくぐったKGはチエにようやくタッチ。チエはフランケンシュタイナーで赤蝮を投げ飛ばすと、KIDATA・ローにもスピアーを食らわした。しかし、モンスター軍は巧みなチームワークでチエを捕獲。二人がかりの攻撃でチエを追い込んでいく。それをKGが救出したものの、チエは素直に喜ばずにKGを突き飛ばしてしまう。二人の間に不穏な空気が流れる。しかし、なんとかKGがKIDATA・ローを羽交い締めで捕獲。チャンスを作るとチエがバンザイパンチだ! ところが、KIDATA・ローはあっさりとスルー。チエのパンチがKGに誤爆か?と思いきや、チエはしっかりとKIDATA・ローが逃げたのを確認している。しかし、チエは構わずKGの顔面に一撃! 誤爆というよりはもはやチエの確信犯的行為だ。これでダメージを負ったKGはKIDATA・ローのファルコンアローを食らって一巻の終わり。最後は卑猥な格好でKIDATA・ローに押さえ込まれて、3カウントを奪われたのだった。

試合後、チエは、グロッキー状態のKGに、「おい、KG! てめえ、かわいこぶってチャラチャラしてるから、負けるんだよ! いまから、控室に戻って、スクワット3000回やれ!」と叱り飛ばす。これに対して、KGが、「そんな……ひょっとして、まだ誤爆したことを根に持ってるんですか?」と、思いきってチエにぶつけてみると、チエは「口答えばっかすんじゃねえよ!」と逆ギレしながら、「そのひねくれた根性、今度の千葉で叩き直してやるよ! このブサイク!!」と罵声を浴びせ、なんと水の入ったペットボトルをKGに投げ付けるという暴挙に! そして、チエは怒りながら退場して行った。


オープニング

場内暗転からスポットライトに照らされてリングに姿を現したのは、この日のオープニングジャックを予告していた高田モンスター軍のニセHGだ! 場内から大きな歓声が飛ぶなか、ニセHGは「こんばんは〜、ニセモノで〜す」と相変わらずの低い声で挨拶を済ませると、まずは本日の対戦カードを発表!

カード発表を終えたところで、ニセHGは「え〜、僕のカードがございませ〜ん。ちょっと人気が出てきたというのにどうしちゃったんでしょうか〜?」と、マッチメイクに自分の名前がないことに猛抗議だ!

すると、ニセHGは、「ということで、今日はありったけの高い声で歌っちゃいま〜す」と観客にアピールすると、ミュージックスタート! 場内に流れてきたのは、平井堅の『瞳をとじて』だ!

自慢のバリトンボイスでしっとりと歌い上げるニセHG。場内からも自然と手拍子が湧き起こる。そして、ニセHGが1コーラスを歌い上げたところで、なんと花道からお笑い芸人のヒライケンジが歌いながら登場! これに驚いたニセHGは、「ニセ〜イ! 平井堅……いやいや、ニセモノのヒライケンジさんじゃないですか〜!」とツッコミを入れると、かまわず歌い続けるヒライは、お得意のフリップ芸で「こんばんは。平井堅のニセモノ、ヒライケンジだよ」と観客にアピール! さらに、「便乗キャラ同士……、俺たち仲間だな(^▽^)」と、ヒライは同じニセモノキャラのニセHGにこれ見よがしにフリップを見せつける。

これに対して、ニセHGは「ニセ〜イ! 私と一緒にしないでくださ〜い!」と反論すると、ヒライは「そうだよな……、最近はエンタの神様も呼ばれなくなっちゃたし……」と、フリップで自虐ネタを炸裂! さらに、ヒライは「いいか! ニセモノの先輩として、ひとつだけ忠告しておく!」と切り出すと、「この世界、思ったよりも飽きられるのが早いぞ!」と、ニセHGに忠告だ! この忠告に、ニセHGは「ありがとうございま〜す」と礼を言うと、ヒライは「まあ、同じHGのニセモノ、RGよりはあんたの方が似てるよ」「なんていうかその……すごく“2丁目”っぽい空気を感じるよ」とエールを送り、ニセモノ同士で仲良くサビを熱唱!

歌い終わって、ニセHGは「ヒライケンジさん、一瞬、ホンモノかと思っちゃいましたよ〜。ご本人登場かと思いましたよ〜」とコメントすると、最後は二人で開催宣言をしてオープニングを締めくくった。


オープニングムービー

1月29日。『ハッスル・ツアー2009』の開幕戦。

メインハッスル終了後、いつものようにハッスルの支配者・高田総統が、大演説をぶっていたときで
あった。

突然、苦しそうに咳き込み出した高田総統は、自力で歩くこともままならず、モンスター軍の面々に支えられながら、その場を後に! 突然のアクシデントに、会場のファン、そして敵方のハッスル軍は呆然となる……。

その後、高田総統が公の場に姿を現わすことはなく、2月大会の記者会見は、川田総統代行が指揮を務めることに。これを不審に思った取材班は、モンスター軍関係者に高田総統の容態に関しての取材を申し込むも、回答はノーコメント。また一部では、高田総統が未知のウィルスに感染し、重体に陥っているという報道まであった。

一体、モンスター軍内部で何が起きているのか? 今日から開幕する2月シリーズ。はたして、高田総統は姿を現わすのだろうか?

一方、新キャプテンに、ボノちゃん改めボノくんが就任し、開幕戦で行なわれた全面戦争イリミネーションマッチにも勝利と、俄然、勢いに乗るハッスル軍。日曜日に行なわれる2・22幕張大会では、モンスター軍vsハッスル軍が3大シングルマッチで激突する!

ここで一気に高田総統の牙城を切り崩したいハッスル軍に対し、それを阻止せんとするモンスター軍。きたるべく大変革のときに向けて、その変化はすでに始まっている!!


前説

「みなさん! こんばんはー!!」。恒例の前説を務めるのは、ハッスル審判部の野口レフェリーだ! さっそく野口レフェリーは、「ボノくん」コールで観客と一緒に応援練習をスタートさせると、ここで「待ってください! ちょっとそのコール、聞き捨てなりませんよー!!」と、高田モンスター軍の小路二等兵が登場!

小路は「ハッスル軍の応援なんて、いりませんよ!」と野口レフェリーにクレームをつけると、「最近、みなさん、初心を忘れています。僕も、初心に帰り、腹の底から声を出しますので、みなさんもよろしくお願いします!」と、いつも以上に気合を入れながら「総統」コールを観客にレクチャーだ! そして最後に、野口レフェリーが、タイガー・ジェット・シンがいかに危険であるかを観客に説明し、さらに会場でのマナーを注意して前説を締めくくったのだった。