ハッスル通信

坂田が他団体のレスラーへトーナメント出場を呼びかけ!!
「俺がサップに勝ったという事実を素直に受け止めろ」

2008年5月29日

5月29日(木)、東京・青山のハッスルエンターテインメントにて、5・24『KYORAKU presents ハッスル・エイド2008』(有明コロシアム)でボブ・サップに激勝したハッスル軍のエース、坂田亘が囲み会見を行なった。

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難敵サップを下し、意気揚々のはずの坂田がなぜか苛立ちを隠せないでいた。会見場に姿を現すなり、坂田が神妙な面持ちで口にしたのはなんとプロレス界の現状に対する不満だった。
「従来のプロレスのスタイルを非難してたりとか、捨ててるとかじゃないけど、このあいだの試合(サップ戦)、あれこそが“どプロレス”だと思う。人によってはハイスパートを並べたものがプロレスだっていう見方もあるだろうけどね。サップの過去のプロレスの試合を全部観たわけじゃないけど、負けたことがないっていうヤツに勝てたことにはすごく誇りを持ってるし、ハッスルで俺がサップに勝ったという事実をね、もっと素直に受け止めた方がいいんじゃないかなって思う。それはマスコミの人たち、他団体の人たちも含めて」。

そう、ボブ・サップといえば、K-1や総合格闘技、プロレスのリングを股にかけ活躍し、日本列島に一大旋風を巻き起こした男。とりわけプロレスのリングでは今回坂田に敗北を喫するまで、中西学(新日本プロレス)、秋山準(プロレスリング・ノア)、佐々木健介(健介オフィス)、グレート・ムタといった一流のプロレスラー達をことどとく粉砕し、無敗神話を築いていた。そのサップを破った自分に対して、「プロレス界内部から誰も噛みついてこないのか!?」というのが坂田の偽らざる主張のようだ。そして、話の流れはエイドで高田総統がブチ上げたハッスラーNO.1を決めるトーナメント『ハッスルGP2008』へと移行したのだが、ここでもさらに坂田が爆弾発言を炸裂させる。
「まだ全容はわからないが、『ハッスルGP2008』っていうのが決まったということで、この俺の発言に異議のある人はそういうところに挑戦してくればいい。『あんなのはプロレスじゃない!』って言うんなら、俺はいつでも受けて立つ!」と、なんとハッスル以外の他団体の選手へのトーナメント参加を呼びかけたのだ!
「メジャー、インディー、どういう区分けをするのかわからないけど、名を上げたいヤツは出てくればいい。本当に今のままの村社会でいいんだったら、それでいいけど、みんな腹を割って話せば気持ちはひとつだと思う。みんなでこの業界のステータスを上げたいって思うところは一緒だと思うから、いま俺と絡むことをすごく真剣に考えて、出たいと思う人がいれば、出ればいい。来ないなら来ないで、俺はいままでやってる通りに内部での自分とハッスルを高める方向に意識を変えていくし、とにかく挑戦は受けますっていうこと」。

あまりにも突然な坂田のこの声明に戸惑いを隠せないマスコミ陣。

以下、マスコミとの質疑応答。

――サップに勝ったことに対する反響が少ないんじゃないかっていうのを感じていますか?
坂田 いや、反響はむしろどうでもいい。影で束になってハッスルの中傷とかは聞こえてきても、じゃあ具体的に何かを例にとってっていうのがないんだから、ようするに他団体や他プロモーションでできていない歴史を俺が作ったっていうところに、来てもいいんじゃねえかなって。そういう大人しい他団体の人たちとか、業界の人たち、もちろんマスコミの人間も含めて、さみしいね。こんなさみしいまんまでいいのかな? だって、俺は無理矢理言わされてるわけでもなくて、本当に天下を獲りたいと思ってるから。目指すところがどこなのか分からないけど、プロレス業界っていう中だけで考えたら、格闘技界も含めてね、ボブ・サップっていうのは時の人になったわけでしょ? ほんの一瞬でも。そういう人間を俺は踏み台にしたわけだから、そういうところをもっと、みんなもっとアンテナを働かせないと、プロレス復興とか言ってるのがウソっぽく聞こえるよな。
――いろんな団体があると思うんですけど、すべての団体に呼びかけますか?
坂田 もちろん。いつでもそう。本当に研究不足で申し訳ないんだけど、蝶野さんがいろいろやったりとかしてるんでしょ?(※プロレス大連立構想)。ああいうのが全方位的だとかって言うんだたったら、俺はまったく意味がわからない。
――じゃあ、蝶野さんとかいろいろなことをやってる人とかでも参加はOK?
坂田 全然ウェルカム。来る度胸があれば。
――逆に坂田さんのほうから興味のある選手っていますか?
坂田 それはいろんな角度から見たらいっぱいいるんじゃない。中傷じゃないよ? バカみたいなプロレスをやる中西だったりさ、これ本当に中傷じゃないよ。あんなの、ハッスルじゃないと光らないよ、本当に。それがまったく逆方向にね、自分では正真正銘のストロングスタイルをやってると思っている永田裕志でもいいし。そんなの全然いいんだよ、本当に。だから、そういうのを聞いて「なにを生意気言ってんだ!」っていうだけで終わらせたらダメだよっていうことだよ。潰しに来てってことだよ。
――従来のプロレスの枠を超えて挑戦してこい、と。
坂田 そうそう。だって本当に、例えて言うなら、闘いとかをイメージしたらね、(ボクシングの)亀田とかそんな奴らが来たって面白いでしょ? 『船場吉兆』の女将さんが来たって面白いわけでしょ。そういうことですよ。
――他団体のリングに乗り込んでようなプランは?
坂田 まあ、俺が新日本に上がりたいっていう感覚が芽生えれば、自分からアクションを起こすだろうし、いまのところそんな感覚はないし。自分がハッスルを背負って行くと決めた以上は、俺自身の中では軽率なことはできない。それは俺が言ってる相手の人たちの立場もそうかもしれないけど、これはさっき言ったように、「いま俺と絡むことは、どういうことになるのかっていうのは考えたほうがいいよ?」っていう。まあ、俺だけじゃないけどね。
――ゼウスがアクションを起こしてますけど。
坂田 あれは、べつに起こしてもらわなくていい奴が来てるだけだからね(笑)。だけども、分かんないよ、アイツだって。どうなるか、これから。ひょっとしたら永田裕志よりも有名人になっちゃうかもしれないよ。可能性はなくはないでしょ。まあ、俺個人から言わせれば、あんな筋肉してたら、そりゃ力も強いんだろうけどさ。まあ、いまのところは眼中にないね。

また、会見の最後には一部で報道されている女優の小池栄子夫人との結婚披露宴について、初めて坂田自身が触れ、今年7月24日(木)に都内のザ・プリンスパークタワー東京にて盛大な披露宴を行なうことを正式に発表。およそ500人を招待する予定とのことで、かなり大規模な宴となる模様。「やっぱり披露宴っていうものは、彼女が主役だから。彼女の意向を反映した、彼女に喜んでもらえるようなものにしたい」と目を細めた。また、記者から「費用総額は?」との質問が飛ぶと、「金額云々の話はいやらしいからちょっと。でも普通にやったって、そりゃ高いよ!(笑)」と語り、報道陣を笑わせた。

『ハッスル・エイド2008』という上半期最大のイベント、そしてボブ・サップ戦というビッグマッチを終えたばかりにも関わらず、坂田の目線は早くも高田総統によってブチ上げられた『ハッスルGP2008』へと向けられていた。しかも、他団体のプロレスラー達への参加呼びかけという仰天プランとともに。はたして、この坂田のアクションに呼応するプロレスラーはいるのか? 勇気あるプロレスラーからのリアクションが待望されるところだ。
「俺は本気で天下を獲る。かならず獲ってみせる!」。今年初頭に持病の椎間板ヘルニアとヒザの負傷に苦しめられ、苦悩の日々を送ることとなった坂田亘が、2008年下半期のハッスル、そしてプロレス界を席巻する!!