ハッスル大感謝祭2008

ハッスル・リングアナウンサー 太田真一郎さんが選ぶベスト・ハッスル

ハッスル・リングアナウンサーとして、2004年の旗揚げからハッスルを見守り続けてきた太田真一郎さんが選ぶ“ハッスル・ベストバウト”は、一体どの試合か!? さらに、いまだから明かせる、太田さんの“リングアナこぼれ話”も必見です! それでは、ど〜ぞ!

──さっそくですが、太田さんの“ハッスル・ベストバウト”を教えてください!
太田 そうですねえ、ベストバウト……天龍(源一郎)さんが坂田軍団と対立しているときの、天龍さんと坂田(亘)さんの壮絶なチョップの打ち合いは、気持ちがぶつかり合っていて感動しましたね。
──それは、坂田軍団を裏切って高田モンスター軍入りした天龍さんと坂田さんが、『ハッスル19』(2006.10.6/大阪府立体育会館)で一騎打ちを行なった試合ですね。
太田 そうです。あと、それと似たような試合では、後楽園ホールでチエちゃんが天龍さんにボッコボコにされた試合ですかね。
──ええっと、それは『ハッスル・ハウス クリスマス・スペシャルpart.1 年末ドリームジャンボお宝タッグマッチ』(2006.12.25/後楽園ホール)ですね(対戦相手は天龍源一郎&長州か、\(^o^)/チエのパートナーは“モンスターK”川田利明)。
太田 あの試合は、「レスラーはこうじゃなきゃ、ダメなんだよ!」っていう、天龍さんの一周まわった愛情みたいなものを感じました。「やるぞ!」っていうチエちゃんの気持ちがあったからこそ、「そんなんじゃダメだ!」っていう天龍さんの全力の答えがあったっていう。それから、まったく違う方向性なら、インリン様のムチがロープに引っかかった試合とか。
──『ハッスル11』(2005.7.15/大阪府立体育会館)で、川田さんの回転エビ固めでインリン様がフォールされたとき、咄嗟に投げたムチがロープに引っかかって、結局はそれが“あきらかにロープブレイク”と認められ、ノーコンテストになった試合ですね(対戦相手は“ハッスルK”川田利明&“ハッスルあちち”大谷晋二郎。インリン様のパートナーは、FUJIN&RAIJIN)。
太田 確かに、ムチはカラダの一部だけど、そんなことまでできちゃうのか!っていう(笑)。でも、あれは奇跡ですね。神懸かっていました。あのときはちょうど橋本真也さんが亡くなられて、その前の『ハッスル10』(2005.7.13/福岡国際センター)で追悼の10カウント・ゴングをやったじゃないですか。だから、あの奇跡は橋本さんが起こしてくれたんじゃないかって、当時みんなで話してた記憶があります。それにしても、「ベストバウトは?」と聞かれて、ひとつに絞ろうと思っても、なかなか選べないものですね(笑)。
──質問させてもらってこんなことを言うのもなんですが、確かにおっしゃる通りです(笑)。では、質問を変えて、リングアナウンサーとして思い入れのある試合は?
太田 覚えている人がいるかどうか分からないんですけど、過去に2回だけ、“ゲロちゃん”っていうキャラクターでコールをさせてもらったことがあるんですけど。
──元・新日本プロレスの田中秀和リングアナ(愛称:ケロちゃん)をモチーフにした伝説的キャラクターですね(笑)。
太田 あのときは、ニュージャージー・パワフル・ウォーリアー(New Jersey Powerful Warrior)略してNJPWっていう選手が出てきたのがきっかけなんですけど、やはり”ゲロちゃん”に対する思い入れはありますよね。そして、その後で、まさかホンモノがリングに上がるとは……(笑)。
──ちなみに、あのときは、ホンモノ、いわゆるケロちゃんの研究とかはされてたんですか?
太田 実はしてないんですよ。だって、2回やってるんですけど、どちらも急な話だったんです。
──緊急オファーでしたか(笑)。
太田 でも、いまだったら、もう少し似せられる自信はありますよ。
──ぜひ、再登場を期待してます!
太田  リングアナの話が出てきたので、ついでに。これも、気がついている人がどれくらいいるか分からないんですけど、ハッスルのリングアナは、僕と幸野(善之)クンの二人体制じゃないですか。それで、実は、幸野クンがハッスル軍側、そして僕がモンスター軍側のコールって役割を決めてるんですよ。
──言われてみると、確かにそうですね。
太田 ただ、困るのは、勝者コールも同様に別けているんですけど、ハッスル軍なのにモンスター軍っぽい風体の人だと、間違って二人ともマイクのスイッチを入れちゃって、「あっ!? 俺じゃねえ」みたいな(笑)。

──例えば、ボノちゃん部屋みたいな第三勢力のときは、どうなされてるんですか?
太田 その場合は、対戦相手によって決めています。まあ、ホントに細かいこだわりなんですけど。
──いやいや、この話を知った方は、きっと次から注目して聞くはずですよ! あと、今回の『ハッスル・アワード2008』では、2008年で最も活躍したハッスラーに贈られる“ベスト・ハッスラー”を決めるファン投票を行なってるんですが、太田さんが選ぶ“ベスト・ハッスラー”は誰でしょう?
太田 やっぱり、川田さんですよね。川田さんのすべてにおける活躍は、たぶん他の追随を許さないと思いますね。試合もそうですし、オープニングも含めて、あそこまでお客さんを納得させられる人ってなかなかいませんよ。でも、川田さんって、なんでいつも歌う前に、「歌ってやる!」って“上から目線”なんですかね(笑)。
──確かに、松山千春ばりですよね(笑)。
太田 しかも、その前に「今日はみんなにお礼として」って言っておきながらの“上から目線”ですし(笑)。でも、それも含めて、川田さんのキャラクターがファンの方に浸透してるってことなんでしょうね。
──あと、太田さんにぜひ聞きたいことがあるんですけど、PRIDE時代から知っていると思われる小路二等兵はいかがでしょう? ちなみに、今回の『ハッスル・アワード2008』では、“最優秀新人賞”にノミネートされています。
太田 いやあ、それはもちろん、最初はビックリしましたよ。「あなた、二等兵なんかやってたらダメでしょ!」って思いましたもん(笑)
──本人はすっかり気に入っちゃってるみたいですけど(笑)。
太田 そうですよね(笑)。それで、僕からの注文なんですけど、前説のときにザ・モンスター℃の「シー」コールの練習をするじゃないですか。でも、お客さんに教えてるはずの小路さんが「シー」ではなく、明らかに「シェー」って言ってるんですよね。これは、ぜひ直してもらいたい!
──次の前説のときは、要チェックということで(笑)。それでは、最後にハッスルファンのみなさまに向けてメッセージをお願いします!
太田 前説でもよく言われてることですが、ハッスルはみんなで作るイベントなので、ぜひ一緒になってハッスルの世界観を楽しんでもらいたいですね。船に例えるなら、いまのハッスル号は、いい船体で、いいクルーが揃っていると思うので、あとはお客さんがちゃんと乗ってきてくれれば、いいクルージングができるはずです!