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コラム
坂井ノブ 
『kamipro』ハッスル担当。ハッスル事情通マスコミとして活動中。kamipro.comでは井上氏とともにポッドキャスト番組「mimipro」に出演中。
井上崇宏
プロレス・格闘技フェチ。齢37を目前にしていまだ芸風定まらず、原稿を書くのも嫌い。

「人間、地道な努力が必要!!」

井上 さて今回は年末特別編ということで、ゲストが来ております! 先日、ご自宅近くで痴漢に遭われたハッスルの広報局長代理、岸本千代さんです!
岸本 よろしくお願いしま〜す。
ノブ まず、どんな状況で痴漢に遭ったのかをお伺いしましょうか(笑)。
岸本 あの〜、やっぱりこういうお仕事をしているとどうしても帰りの時間が遅いので、終電を逃して深夜バスで帰ることがあるんですね。その日もバスで帰宅したんですけど、バス停から家までがだいたい歩いて5分ぐらい。で、私は音楽を聴きながら下を向いて歩いてたんですけど、向こうから自転車で男の人が来て、すれ違いざまにその男の人にいきなり片乳を揉まれたんですよ……! あれは神業でしたねえ(と、感心した様子)。
ノブ なに感心してんだか!(笑)。それは揉まれたというよりタッチされたんですよね?
岸本 タッチなんだけど、もう知らない人に触られたというので「うわ!」ってなったんですよ。だから凄いつらかったですよ。叫びたかったもん、「誰か助けて!」って……。
井上 だけどナットーマンは参上してくれなかった(笑)。
ノブ 大豆(大事)なときにやってこない(笑)。
岸本 ホント、つらかったです……。
井上 痴漢はダメ! 
ノブ 絶対!
井上 ちなみにその痴漢野郎はどんな感じのヤツだったんですか?
岸本 え〜っと、たぶん30代後半ぐらいで……見た目はちょっと井上さんに似てた。
井上 ……………。
ノブ ぷぷぷぷっ。ということで岸本さん! 2008年のハッスルを振り返ってどうですか?
岸本 はい、今年はいい意味で凄く苦しかった年ですね。なんていうか、地道な作業を強いられた1年でした。でも地道なんだけど、いろんな地方をまわれてとても楽しかったっていうのもありますけど(笑)。
ノブ 体力的にもつらかった?
岸本 ええ。でもこないだようやく『ハッスル・マニア2008』の開催と大晦日のテレビ放映を発表できましたからね。地道に頑張ってきた結果がここでボーンって返ってきて嬉しかったですね。
井上 じゃあマニアの開催決定は、スタッフ間でもすっごい盛り上がったんだ。
岸本 そう! でもスタッフだけじゃなく選手の皆さんも同じ気持ちだと思う。「来たねえ、ようやく」みたいな。
ノブ たしかに栃木でハッスルGPの決勝をやるって聞いた時点から、「えぇっ? 本気でやっちゃう?」みたいなのがあったし。
井上 それを余裕の態度と取っていいのか、なんなのかわかんなかったよね。
岸本 ね。でも、よくよく考えると栃木ネタっていうのは今年の頭からずっとやってたんですよね。
井上 そっちのほうでも地道に栃木を馬鹿にしてきた作業が実ったというか(笑)。
岸本 よかったです(笑)。
ノブ ホントに栃木で大会があるかどうかもわからないのに、1年かけて馬鹿にするってそうそうないもんね。
岸本 ないないない!(笑)。そんな前からやってたんだあと思いましたね。川田さんの訛りを馬鹿にしてたところからスタートですよね。
井上 そういった一連の地道な作業から得た教訓ってあるの?
岸本 やっぱり「人間、地道な努力が必要」なんじゃない?
井上 ストレートな教訓ですね(笑)。
ノブ 「桃栗3年、柿8年」って言うからね。
岸本 ホント、大変なんですよね……大変!! そりゃシワも増えるわ……。
井上 あと今年は選手がけっこう入れ替った年でもありますよね。もうニセHGとか大活躍をしてますけど。
岸本 生き延びてますよねえ、あのキャラクター。
ノブ すぐ消えるかと思ったら。
井上 いまや本家をしのぐ勢いですから。
岸本 レプリカマスクも凄い売れてるみたいで、グッズの売り上げにも貢献してくれてるんですよ。
井上 そして、去った人といえばインリン様。
岸本 ……そうですね。
ノブ 岸本さんが一瞬固まりましたね。
岸本 振り返ってみると、ずっとインリン様と一緒にいろんなことをやってきた印象がありますね。プロモーションもそうだし、イベントで一緒に地方も行ったし。初めから広報的にはお世話になってるから、私にとっては凄い思い入れがある人なんですよ。でも、そういう非常に惜しい人がいなくなったんですけど、それでもハッスルは続きますしね。たとえばですけど、もしかして来年になったら高田総統はいないかもしれない。でもそんな中でもハッスルはやらなきゃいけないんですよね。まあ、さすがに高田総統不在のハッスルはイメージできないけど、未来に何が起こるかなんて誰にもわからないじゃないですか。
ノブ あの橋本真也さんがこの世からいなくなるのだって、誰も想像できなかったもんね。
岸本 そうですよ! もう3日間くらい信じられなかったですもん……。
井上 あと最新で去った人といえば、長尾浩志さんですけど。「巨星、逝く」。
岸本 あ〜、長尾ね(笑)。
井上 そこは笑みがこぼれちゃうんだ(笑)。

「川田が動けば行政も動く!」

ノブ それでは今年リング上で一番思い出に残ってることは? 
岸本 リング上ですか? え〜〜〜っと……私、自慢じゃないですけど、大会当日はバックステージでの仕事が多すぎて試合ってあんまり生で見てないんですよ。だから生でっていうのはインリン様引退の時しか見てないんです。
井上 あの時だけはさすがに見届けた。
岸本 ええ。メインだったから、とりあえず全部仕事終わらせてリング
が見えるところに駆けつけましたね。もう一部始終を見てギャンギャン
号泣しましたよ。
ノブ じゃあこないだのナットーマンは見てないの?
岸本 ええ、見てないですけど。ちゃんと見たほうがよかったですか?
ノブ あれは凄かったよ、必見でしょう!(笑)。ちなみに広報的立場で「この選手はホントによくプロモーション活動をやってくれた」って人は?
岸本 インリン様と川田さんでしょうね。特に川田さんは下半期「この人、どんだけ稼動してんねん!」って話で(笑)。
ノブ 川田さんは10月、11月と凄かったもんね。
岸本 ホントですよ。「川田が動けば行政も動く」。名言ですよね、これ。こちらからお願いすると、川田さんはかならず最初は断るんですけど、結局やってくれるんですよね。優しいんですよ、川田さん。
ノブ 「それ、ホントに俺がやらなきゃいけないの?」みたいな?
井上 まあ、半分照れもあるんじゃない?(笑)。
岸本 最初は「もう、いいでしょ?」みたいな感じで嫌がるんですけど、「いや、川田さんじゃないとダメなんです!」ってお願いをするとキッチリやってくれますね。むしろ120%のパワーを発揮してくれますから(笑)。
ノブ そこまでやらなくていいのにって(笑)。
井上 こだわり派だもんなあ。
岸本 うん、凄いこだわる! そのこだわりに最初はこっちもちょっと戸惑ったというか。やっぱりこだわりがあるから最初の頃は大変だったけど、いまとなっては凄くいいおとっつぁんですよ。ホントお父さんみたいな感じ。
ノブ かつて後楽園で妖精さんをやったときも「ハイヒールがないんだったらやらない!」って言い張ったんでしょ?(笑)。
岸本 そう! しかも前日の深夜ですよ? 「っていうか、日付変わってもう当日だし!」みたいな(笑)。
井上 エガちゃんと競演したときも「ロングスパッツがないとやらない。あれがなきゃ意味がねえんだ!」って言ったんですよね?
岸本 まあ、たしかにそれはそうだと思いましたけどね。
井上 ロングスパッツはわかるけど、ハイヒールまで完コピしたがるのは凄いなあ。
岸本 川田さんの足のサイズに合うハイヒールなんて、「じゃ、明日10時にデパート行って買ってこよう」みたいなレベルじゃないですから。もうネットで検索して検索して。あのときはあせりました。「もう、どんだけ足デカいんだよ〜」って。

「どんな逆境でも人はハッスルできる!」

井上 それと俺の地獄耳が聞いた話だと、9月の名古屋大会で高田総統が全スタッフ、全選手の前で檄を飛ばしたとか?
岸本 ええ! 飛ばしました、飛ばしました。でもそれ、高田総統っていうか……。
ノブ 高田延彦さんが?
岸本 いえ、延彦さんでもなくて……(笑)。
ノブ 高田将軍?(笑)。
井上 高田座長?(笑)。
岸本 そうそう、座長ですね。高田座長だ。
ノブ それはどういった経緯で檄を飛ばしたんですか?
岸本 やっぱり、ハッスルって今年に入ってから見た目にも少しこじんまりしていてじゃないですか。でもそれは来たる年末に向けてだったり、大勝負を賭けるための準備期間だったわけですよね。だから選手もスタッフも、周囲から「こじんまりしてきたね」みたいに言われることに影響されて、「本当に自分たちがこじんまりしちゃったら意味がないんだ」と。「ハッスルっていうのは常に高い志を持ってなきゃいけないんだ」と。それこそ、ハッスルしていかなきゃいけないんだっていうことですね。いまだいぶはしょって言いましたけど、けっこうキツい力のこもったニュアンスでしたね。「気合入れていけよ!」みたいな。
井上 やっぱ高田延彦は凄いなあ。 
岸本 いや、高田座長ですって(笑)。やっぱり高田さんっていう存在感がある人がそういうことをガツンと言うと、空気がピリッとするんですよね。
ノブ うん、わかる気がする。
岸本 あそこでかなりハッスル内部の空気感が変わったと思うんですよ。
井上 なんでもそういう全体的なこと以外にも、特定の選手にも名指しで叱責したとか?
岸本 しましたね。
井上 「なにがやりたいんだ、お前は」みたいな?
岸本 なにがやりたいのかっていうよりも……、いやいや私、今日はなんでもかんでも喋るわけじゃないですから!(笑)。追求はそれぐらいにしていてください。でもホント、あの日の座長さんの一言で現場の空気がピリッと変わりましたよね。「ということは、やっぱりみんなちょっと中だるみしてたんだ……」と思って反省しましたからね。
井上 なるほど(笑)。
ノブ やっぱり、しかるべき人間がしかるべきタイミングで檄を飛ばすと効果的ってことですよね。井上さん! 俺達はいったいなにがやりたいんですか!
井上 ハアッ!?
ノブ 俺達ってなんでいつもこう、こじんまりとしてるんですか! もっと高い志を持って仕事をしましょうよ!!
井上 ハッ……! ノブ兄さん、俺目が覚めました!! 俺、ハッスルしますっ!
岸本 それ、ノブ兄さん違いだから……(笑)。
ノブ さて、最後に気になる年末の『ハッスル・マニア2008』についてですが。
井上 大会のコピーが「どんな逆境でも人はハッスルできる」。
岸本 世の中の情勢を表してるテーマですよね。
ノブ 世の中の情勢もそうだし、ハッスル自体のことも言い表してるし。
岸本 そうそうそう。今回失敗したら、ホント自分たちにもハッスルにも明るい未来はないであろうっていうぐらいの覚悟を持って。今回のテーマは重いですよ、ホントに。
ノブ だけど、どんな逆境でも人はハッスルできる!
井上 はい! ノブ兄さん、肝に銘じます!
岸本 ……私、もう帰っていいですか? ホント、こんなことしてる場合じゃないっ! 仕事たまってるんですっ!