ファイトカード

エンディング

ゴールドバーグの勝利に、高田本部長は拍手をしながらリングイン。ゴールドバーグとガッチリ握手をかわすと、ゴールドバーグの右手を掲げて四方に勝利をアピールする。すると、ここでスーツ姿の橋本がリングに向かって花道を猛ダッシュ! その勢いでリングに飛び込むと、いきなり高田本部長の背中を蹴り飛ばす。さらにマイクを持った橋本は、「おい、高田、この野郎! なんでこんな汚いマネをするんだ!」と怒りの絶叫。これに対して、高田本部長もマイクを持つと、「おい、お前、蹴ったなこの野郎!」と怒りをあらわにする。続けて、「プロレスに卑怯千万があるか、バカ野郎!」と言い放った高田本部長は、「おい、小川! お前、油断して負けたなんて寝言を言うんじゃねえだろうな」と横たわる小川を挑発。さらに、橋本に対しても「お前の試合、ブーイングが出てたぞ!」と屈辱的な言葉を浴びせかける。「世界のプロレスはこういうもんだ」と言い張る高田本部長に、「俺らは日本のプロレスに誇りを持ってるんだ! アメリカ、アメリカ言ってるんじゃねえぞ、この野郎!」とやり返す橋本。
ここでようやく小川もマイクを持つと、「高田! お前、いま笑っただろ? そんなに俺が負けて嬉しいか!? 汚ねえ手を使いやがって! レフェリーもヤドカリ野郎じゃねえか!」と吠える。すると、高田本部長は「小川! お前、ゴーバーに負けたんだろ? 俺をリングに引っ張り出すなんて寝言を言ってんじゃねえよ! 橋本&小川! ポーク&チキン! よく聞け! お前らハッスルから逃げるなよ!」と、またもや挑発的な言葉をOH砲に浴びせたところで、一気にリング上は両軍乱れての大乱闘が勃発! 高田本部長に襲いかかった小川は、払い腰で投げ捨てるとマウントポジションへ! しかし、これはゴールドバーグがカットに入ると、今度は橋本が高田本部長にストンピングを叩き込む。
この乱闘から逃れた高田本部長は、「おい! 俺に手を出したな、この野郎!」と小川に言い放つと、続けて「お前ら、『PRIDE男祭り』で熱を感じたんだろ? その熱をハッスルのリングでも作り出してみろ、この野郎!」とOH砲を挑発。ここで、ゴールドバーグが次の相手に橋本を指名する中、ふたたびマイクを持った小川は、「高田! 聞いておけよ! お前を必ずリングに上げてやる! 覚えとけ、この野郎!」とハッスルでの高田戦をアピールすると、これを聞いた高田本部長は小川のほうを振り返りニヤリと笑ってからリングを後にした。
最後に、小川が「今日は悔しいけど、明日から必ずハッスルするために、今日はみなさんお願いします!」と号令をかけると、橋本&小川は観客と一緒に「3、2、1、ハッスル! ハッスル!」とハッスルポーズを決め、『ハッスル1』を締めくくったのだった。

第9試合

12分49秒 ジャックハマー→片エビ固め

『ハッスル1』旗揚げ記者会見(2003.12.4)をきっかけに始まった“暴走王”小川直也と高田延彦統括本部長の抗争劇。「泣き虫出てこい!」と執拗に高田本部長との闘いを要求する小川に対して、「スター気取りのチキン」と小川をあざ笑う高田本部長は、自らハッスル高田軍のメンバー集めに奔走。そして、小川抹殺のために高田本部長がぶつけてきた相手は、“超人類”ビル・ゴールドバーグだ! 誰もがビビって、たじろぐ、スーパースターを相手に、暴走王はどう立ち向かうのか!?

閉じる試合前の睨み合いからすでに激しい火花を散らす両者。ゴングが鳴るやいなや、まずは小川がゴールドバーグをコーナーに押し込むと、ヒザ蹴り、エルボーを立て続けに放つ。怒りの小川は、ブレイク間際にゴールドバーグの顔面にパンチを叩き込んで挑発すると、場内の観客を煽る。この小川の暴走に、ムッとした表情を見せるゴールドバーグはすぐさま反撃。至近距離からのラリアット、そしてヒザ蹴りを小川にぶち込むと、軽々と持ち上げてリフトアップボム! 観客に向かって一吠えしたゴールドバーグは、小川を場外に蹴り落とす。小川がリングインすると、両者リング中央でロックアップ。この力勝負を制したゴールドバーグは、ヒザ蹴りからビクトル式ヒザ十字で小川の左足を絞り上げる。しかし、寝技では負けられない小川は、すかさずゴールドバーグの左足を取り返すと、アキレス腱固めへ。ゴールドバーグは腕の力だけで小川を引きずりながら、なんとかこれをエスケープする。ここで小川はロープを掴みながらゴールドバーグを踏みつけ攻撃。すぐさま島田レフェリーが割って入りブレイクとなる。ならばと、小川は払い腰でゴールドバーグを奇麗に投げ捨てると腕十字の体勢へ。ゴールドバーグのクラッチが解けないと判断した小川は、流れるようにポジションを移行して再びアキレス腱固めでゴールドバーグの右足を極めにかかる。小川の執拗な足攻めに悶絶するゴールドバーグは、足を取られながらも小川の顔面にパンチを叩き込むと、うまく体勢を入れ替えて逆片エビ固めへ。小川は匍匐前進しながら必死にロープを掴み、このピンチを逃れる。小川を起こそうと近付いてきたゴールドバーグの側頭部に下からの蹴りを放った小川は、起き上がるとミドルキック、さらにエルボーの連打から巴投げで投げ捨てる。持ち前のパワーでなんとか反撃を試みようとするゴールドバーグだが、技がなかなか続かない。逆に、小川はバックドロップでゴールドバーグの後頭部をマットに叩き付けると、背後に回りチョークスリーパーへ! ゴールドバーグは小川を背負ったままロープ際まで逃れると、すぐさま島田レフェリーが技を解こうと両者の間に割って入る。ところが、小川を払い落とそうとしたゴールドバーグの腕が島田レフェリーに直撃! ここで島田レフェリーは完全にのびてしまう。
レフェリー不在となったリング上では、ゴールドバーグが小川にスピアー! しかし、島田レフェリーが失神しているため、カウントは数えられない。ここで再びゴールドバーグはスピアーを狙うが、これを前回り受身の要領でヒラリとかわした小川はSTOボンバーを炸裂! 両者ダウンから先に起き上がった小川は、さらに2発目のSTOボンバーを放つとすぐさまフォールへ。しかし、島田レフェリーはこの様子を横目でチラリと見ると、再び失神したフリをする。どうやら、島田レフェリーはハッスル高田軍と何かを企んでいるようだ。まったく起き上がる気配のない島田レフェリーにストンピングを入れて、強引に起こそうとする小川。しびれを切らした、小川はグロッキー状態となったゴールドバーグにとどめを刺そうとロープへ走るが、場外にいたシルバが小川の両足を掴みこれをカット。このシルバの介入にキレた小川は、ロープを挟んでシルバと激しくやり合うが、シルバの強烈なハンマーパンチが炸裂すると、たまらずダウン。さらに起き上がったところで、小川はSTOボンバーをゴールドバーグにかわされると、逆に強烈なスピアーを喰らってしまう。ここを勝負と見たゴールドバーグは、右手の人差し指を天に突き刺すポーズを決めてから必殺のジャックハマー! 横たわる島田レフェリーを強引に掴み寄せ、ゴールドバーグがフォールの体勢に入ると、復活した島田レフェリーはすかさず3カウント。仲間のサポートを得たゴールドバーグの逆転勝利となったわけだが、もちろんこの不透明な決着に納得がいかない観客から大ブーイングが飛ぶ。


第8試合

6分7秒 ヒールホールド(ドクターストップ)

三冠ヘビー級王者の“デンジャラスK”川田利明がハッスル参戦! 一方、川田の相手は初代PRIDE GP王者のマーク・コールマン! まさに、水と油とも言える王者対決。名勝負製造機の川田が、コールマンを相手にハッスルのリングでも“王道プロレス”を見せつけるのか!?

閉じるゴング開始から川田は張り手、コールマンはパンチで互いに牽制し合いながら、まずはスタンドの攻防。差し合いから川田をコーナーに押し込んだコールマンは、川田のボディにヒザを突き刺すと、川田は張り手、そして顔面へのハイキックでコールマンを反対側のコーナーまで突き飛ばす。PRIDE王者に一歩も引かない川田の攻撃に、早くも場内から歓声が飛ぶ。ここで、胴タックルから川田を抱え上げたコールマンは、川田を前方に叩き付けると、ハーフガードの体勢からパウンド攻撃。すると、コールマンの左腕をキャッチした川田は三角絞めで応戦する。これをパワーボムのような形で切り抜けたコールマンだったが、コールマンの腕を離さない川田はさらに下から腕十字へ。しかし、これはロープ際のためブレイクとなる。両者が分けられ、再びスタンドとなったところで、不用意に近付いた川田にコールマンの右フック一閃! 真後ろに倒れダウンした川田に、コールマンがとどめを刺しにいこうとするも、今度は川田が下からコールマンの側頭部を蹴り上げ、絶体絶命のピンチをなんとか切り抜ける。ここでスタンドの差し合いから、コールマンはフロントスープレックスで川田を放り投げると、すぐさま起き上がった川田はコールマンの顔面にハイキック。まさに一進一退の攻防だが、スタンドの攻防ではコールマンがやや優勢か。ここでコールマンはフロントスープレックス2連発で川田を叩き付けると、得意のネックロックで一気に川田を絞り上げる。なんとかロープに足を伸ばしてエスケープする川田。すると、川田は起き上がりざまにアリキックをコールマンに放ったところで、ここから川田のローキック、コールマンのパンチによる激しい応酬が始まる。そして、この壮絶な打撃戦からバックの取り合いとなった両者。ここで、コールマンがすかさず川田のバックを取るも、川田は前転してコールマンの左足をキャッチするとヒザ十字へ。これを回転しながらなんとか逃れようとするコールマンは、逆に川田の左足を取ってアキレス腱固めへ。すかさず川田もヒザ十字からヒールホールドに移行する。ここで川田は、空いてる右足でコールマンの腕にカカトを落とすと、たまらずコールマンは川田の足を離してしまう。これをチャンスと見た川田は、ヒールホールドでさらに絞り上げると、悶絶して反撃できないコールマンを見た和田京平レフェリーはすぐさまゴングを要請。川田がコールマンとの足関合戦を制し、レフェリーストップ勝ちを収めた。


第7試合

13分10秒 フライングアタック→片エビ固め

『ハッスル・ディーバ・インターナショナル』が終わると、再び控室の様子が映し出される。上半身裸でシャドーを繰り返すゴールドバーグ。すると、ここでミットを持った高田本部長が登場。ミットめがけてゴールドバーグが強烈なパンチを振り抜くと、あまりの威力にミットは遥か彼方へ! 左手首を押さえながら驚きの表情を見せる高田本部長は、「You are monster」とゴールドバーグに歩み寄ると二人で「Do the ハッスル」ポーズを決めたのだった。
一方、試合直前となった小川の控室では、黙々とトレーニングに励む小川の姿が。そして、その場でランニングをする小川の足元には、ボロボロになった『泣き虫』が……。

伝説vs伝説……。“仮面貴族”ミル・マスカラスが、弟ドス・カラス、甥シコデリコJrを率いてマスカラス一族でハッスルに登場! 一方、対戦相手は“アメリカン・ドリーム”ダスティ・ローデス率いるアメリカチーム。二人のリビング・レジェンドが相まみえる夢の対決から目が離せない!

閉じる先発はなんと、マスカラスとローデス……かと思いきやコリノが出てきて、ローデスはそのままエプロンに下がると、これには観客からブーイング。まずはロックアップで組み合った両者。腕を取ったマスカラスがヘッドシザースでコリノを固めると、そこから倒立してコリノを投げ飛ばす。さらにマスカラスは、メキシカンストレッチの連続技でコリノを極めていくと、早くもフライング・クロスチョップが炸裂! これに続けとばかりに、ドスがリングインすると、ダブルフライング・クロスチョップでコリノをふっ飛ばす。ここでアメリカ軍は、ローデスが登場。シコデリコJrのチョップに対して、ローデスが毒針エルボーを叩き込むと、場内は大歓声。相手のスキを突きトラースキックでピンチを脱したシコデリコjrは、ここでドスにタッチ。ハワードと激しい攻防を繰り広げたドスは、ハワードを場外に叩き落とすとプランチャを敢行。そして、ようやくマスカラスとローデスのレジェンド対決が実現……かと思いきや、またしてもコリノがローデスに強引にタッチしてリングイン。場の空気を読まないコリノの行動に、再び場内からはブーイングが飛ぶ。マスカラスは、コリノ&ハワードをホイップ技で同時に投げると、コリノにフライング・クロスチョップ一閃。しかし、これはコリノがカウント2・5で返す。巧みなタッチワークでドスを攻めるアメリカ軍に対して、ようやくマスカラス一族も連携プレーでこれに応戦。ドスがローデスを羽交い締めにし、そこへマスカラスが必殺フライング・ボディアタックを決めようと宙に舞ったところで、なんとコリノがドス&ローデスを突き飛ばす。すると、そのままマスカラスのフライング・ボディアタックがコリノに直撃。そのまま3カウントが入ってしまった。

まさかの展開で呆気にとられているローデスはコリノを責めると、なんとコリノはローデスにエルボーを放ち仲間割れ。コリノはローデスのブーツを剥ぎ取り脳天に叩き込むと、ローデスは流血してしまう。これに怒ったローデスは、コリノにパンチの連打を浴びせると、長いパフォーマンスから毒針エルボー一閃! さらにローデスはブーツでコリノを殴り、逆にコリノを血ダルマで返り討ちにする。夢の対決から一転、ローデスとコリノに新たなる因縁が生まれてしまった。


ハッスル・ディーバ・インターナショナル

試合に先立ち、世界各国の美女が美を争う祭典『ハッスル・ディーバ・インターナショナル』が開催された。この祭典に出場したのは、シルビア(ルーマニア)、クラウディア(イギリス)、ウテ(アメリカ)の3名。ハッスルタイムが始まると、3人はなまめかしいダンスを踊りながら花道へ。そして、思い思いにそれぞれがドレスを脱ぎ捨てると、なんと3人は水着姿に! 会場に集まった男性ファンも大興奮の美の競演となった。


第6試合

9分59秒 リングアウト

破壊なくして創造なし!! 悪しきプロレスを破壊し、新しいプロレスを創造するという決意を持ってハッスルに宣戦布告した“破壊王”橋本真也。その橋本の相手として高田本部長が用意した敵は、“皇帝戦士”ベイダー! かつて新日本プロレスでは橋本真也と、そしてUWFインターナショナルでは高田延彦と激闘を繰り広げてきた最強外国人レスラーだ! はたして、橋本はこの強敵を倒し、ハッスルに新たなる歴史を刻むことができるのか!?

閉じるゴングと同時にいきなりマスクを脱いだベイダーは、脱いだマスクを振り回しながら観客を煽り始める。一方、コーナーで仁王立ちしながら鋭い視線でベイダーを睨みつける橋本。2003年12月に脱臼した橋本の右肩には、分厚いテーピングが巻かれている。相手の出方を伺う静かな立ち上がりからようやく口火を切ったベイダ―は、橋本をコーナーに押しつけるとボディブローからのベイダ―パンチで先制攻撃。すかさず橋本は袈裟斬りチョップから地獄突きで反撃するも、これをものともしないベイダ―は強烈なベイダーパンチを橋本に叩き込むと、さらにベイダープレスで橋本を押し潰す。橋本を立たせたベイダ―はタックル合戦を要求すると、まずは橋本がロープに走ってタックルを仕掛けるも、びくともしないベイダー。続いて、ベイダ―がロープに走ると、ベイダ―アタック一発で橋本をはじき飛ばす。さらに、ベイダ―はグラウンドの攻防から橋本の右肩を極めにかかると、たまらず悲鳴を上げる橋本。袈裟斬りチョップで反撃を試みるも、すぐに右肩を押さえてうずくまってしまう。右手が挙がらない橋本は、キックでこの状況を打開すると、続けて払い腰からの腕十字でベイダーの腕を極めにいく。しかし、これをなんとか防いだベイダ―はベイダ―パンチの波状攻撃へ。負けじと橋本もキックの連打からDDT、そしてドロップキックでベイダーを場外に叩き落とすと、ベイダーの額から流血が。レフェリーが場外カウントを数える中、橋本をコーナーに据えたベイダ―は、橋本の右肩めがけてパイプイスをフルスイング! だが、これを寸前でかわした橋本は、場外マットを剥がしてからDDT一閃! 固いフロアにベイダ―の頭を突き刺した橋本は、すぐさまリングに戻ると、ここでレフェリーが20カウント! 橋本は辛くもリングアウト勝ちで、高田本部長が送り込んだ刺客、ベイダーを退けたのだった。

マイクを持った橋本は高田本部長に向かって、「ベイダー、強いじゃないですか」と言うと、これに対して高田本部長は立ち上がって拍手で応える。さらに橋本は、会場を去ろうとする高田本部長の背中を見つめながら、「必ず、あの人にタイツをはかせてやるからな!」と観客にアピールすると、場内は大歓声に包まれた。


第5試合

2分18秒 チョークスラム→体固め

『ハッスル1』前日会見で、「ハッスル向きの選手を見つけた」と高田延彦統括本部長が連れてきたのは、なんと“平成の大巨人”ジャイアント・シルバ! 高田本部長の「相手は誰でもいいから、何人でも用意せえや」という挑発を受けて、橋本&小川が大巨人討伐のために用意したのは、佐藤耕平、藤井克久という粋のいい若武者コンビ。なお、この試合は高田本部長指名試合として、1vs2のハンディキャップマッチ形式で行われる。

閉じる花道を颯爽と走って入場してきた佐藤&藤井は、リングインと同時にいきなりシルバに襲いかかる。いきなりの奇襲攻撃に戸惑いを見せるシルバだったが、約3mの高さから振り下ろす強烈なハンマーパンチで二人をなぎ倒す。ならばと、二人掛かりで合体式ブレーンバスターを試みる佐藤&藤井。しかし、これを堪えたシルバはフロントチョークで二人まとめて絞り上げる。どうにかして人間山脈を切り崩したい佐藤&藤井は、シルバのヒザに照準を定めるも、シルバはこれをものともせず、再びハンマーパンチで二人をマットに叩きつける。これで完全にグロッキー状態となった佐藤&藤井を、シルバは高角度チョークスラムでそれぞれマットに沈めると、最後は佐藤を足で踏みつけたままフォールをしてカウント3。ハンデをまったく感じさせないシルバの完勝となった。


第4試合

14分41秒 キングコングバスター→片エビ固め

“世界一熱い男達”炎武連夢の大谷晋二郎&田中将斗がハッスルに見参! 現NWAインターコンチネンタルタッグ王者が迎え撃つのは、ザ・プレデター&ケビン・ランデルマンの超獣コンビ! 同じ対戦で過去に敗れている炎武連夢が、ハッスルのリングでリベンジとなるか!?

閉じる先発は大谷とランデルマン。大谷の打撃をかいくぐって胴タックルを決めたランデルマンは、ハーフガードの体勢からパンチを振り下ろすと一気に腕十字へ! しかし、これはロープ際だったためブレイクとなる。ランデルマンをコーナーに押しつけた大谷は、強烈な張り手、そしてエルボーをランデルマンに叩き込んで、田中とタッチ。いきなりピンチを迎えたランデルマンだが、田中にヒザ蹴りを放ち反撃に転じると、ようやくプレデターとタッチ。ここでプレデタ―がパワー殺法で田中を追い込むも、プレデタ―の攻撃をかわした田中は串刺しエルボー。さらに、大谷との連携技でプレデターをいたぶる。大谷の挑発的なエルボーに怒ったプレデタ―は、強烈なエルボー一発でお返し。ここで再び田中が登場。ランデルマンをチンロックで固めた田中だったが、ランデルマンは田中の足に噛みつきこれを逃れる。すると、ランデルマンがフォールに入ったところで、今度は田中がランデルマンの指に噛みつき。さらに大谷もこれに加わり、二人掛かりでランデルマンの指に噛みつくと、大谷は「これがプロレスだよ!」と観客にアピール。防戦一方のランデルマンだが、炎武連夢の同士討ちを誘うと、コーナーからのダイビングボディプレスで二人をなぎ倒しピンチを切り抜ける。ランデルマンからタッチを受けたプレデターは、ひとりで炎武連夢を蹴散らすと、大谷にギロチンドロップ。さらに変形のブロックバスターで後方に叩きつける。ここで勝負を決めたいプレデタ―はコーナーからキングコング二―ドロップを放つも、これは大谷が寸前でかわして自爆。大谷はプレデターをバックドロップで叩きつけると、田中とタッチ。田中の強烈なミサイルキックがプレデターに突き刺さる。プレデタ―との力勝負を制した田中は必殺のスーパーフライを放つが、惜しくもカウント2・5。さらに畳み掛けようとしたところで、プレデタ―がカウンターでラリアットを決めて一発で流れを引き戻す。ツープラトン攻撃で田中を追い込むプレデター&ランデルマンであったが痛恨の同士討ち。再び流れは炎武連夢へと傾く。ここで、田中のローリング弾丸エルボーがプレデターに炸裂するも、カウント2・5。さらにラリアットを狙った田中はロープに走るが、プレデタ―のフライングニールキックがカウンターでズバリと決まる。ここでプレデタ―がランデルマンを呼び寄せると、ランデルマンがダイビングエルボードロップで急降下、さらにプレデタ―のキングコング二ーが田中に突き刺さり、フォールするも大谷がカット。ここでプレデター&ランデルマンが炎武連夢の分断に成功すると、最後はプレデタ―が田中にキングコングバスターを決めてジ・エンド。雪辱を誓った炎武連夢だったが、圧倒的なパワーを誇る超獣コンビの前に、返り討ちにされてしまった。


第3試合

13分53秒 ラリアット→片エビ固め

控室で、フライドチキンを食べる高田延彦本部長。食べ終えて一言、「しょっぱいな、これ」とニヤリ。ここで、控室にゴールドバーグが登場。高田本部長は英語で、「このチキンはしょっぱい!」と説明。これに対して、「ウマいチキンはどこにあるんだ?」と聞くゴールドバーグ。すると、高田本部長はふたたび英語で、「ウマいチキンはリングの上にある」と言うと、二人はお互いの意志を確認しあってから「Do the ハッスル」と腕を組んでポーズを決めたのだった。
一方、小川直也の控室に入るインタビュアー。どうやら小川は読書中のようだ。ここで今日の調子を尋ねるインタビュアー。すると小川は、「うるせえよ。調子も何も、いま『泣き虫』を読んでるんだよ」と、なんと小川が読んでいたのは高田本部長が出した『泣き虫』だった! ここで控室に橋本真也が登場。「何を読んでんの?」と尋ねる橋本に、「『泣き虫』を読んでるんですよ。くだらない本ですけど」と説明する小川。ここで橋本が「茶わん蒸しか」とつぶやくと、これには小川も苦笑い。続いて、インタビュアーが小川にハッスルについての質問をぶつけると、小川は「いまどきハッスルなんて名前、どこが使ってるんだよ。死語だよ、死語」と吐き捨てる。さらに、インタビュアーが二人に「Do the ハッスル」ポーズをやってくれないかとお願いしたところで、小川はインタビュアーにエルボー一閃。ここで、小川が「俺たちのハッスルは違うんだよ!」と言うと、橋本&小川は「3、2、1、ハッスル! ハッスル!」と自分たちのハッスルポーズを決めたのだった。

閉じる第3試合は、全日本プロレスを代表するタッグチーム“コジカズ”こと小島聡&カズ・ハヤシが、“太陽仮面”エル・ソラールと“飛鳥二世”ドス・カラスJrのルチャ・リブレ軍と相まみえる異色の対決。

【第3試合 試合】
まず先発は、カズとソラール。いきなり目まぐるしい寝技の攻防を繰り広げる。ソラールのタッチを受けてリングインしたドスJrは、ブロックバスターでカズを叩きつけるとムーンサルトを発射。カズはこれをかわすと、ドスJrは両足できれいに着地するもカズのトラースキックを喰らってしまう。すかさずカズは小島にタッチ。小島とのタックル合戦を制したドスJrは、小島をロープに振るとフライングクロスチョップ! さらにドスJrは、ミサイルキック、かんぬきスープレックと流れるように技を決めて小島を追い込むとソラールにタッチ。小島の剛腕を殺しにかかるソラールに対して、小島はドラゴンスクリューを連発で決めて反撃すると、ようやくカズにタッチ。高々とカズを抱え上げて風車式バックドロップを決めたソラールは、ドロップキックでカズを場外に叩き落とすとプランチャ。これに続けとばかりに、小島、ドスJrが空を飛び、最後はカズが難易度の高いトルニージョを決めると、この大空中戦に場内は大歓声。リングに戻ったソラールは、カズに起き上がり式のロメロスペシャル、さらに変形のメキシカンストレッチでカズを追い込む。ソラールのタッチを受けたドスJrが高角度パワーボムでカズを仕留めにかかるが、これはカウント3寸前でカズが返す。さらに、ドスJrはリフトアップでカズを高々と抱えてから高角度のジャーマンへ。慌てて小島がカットに入る。一瞬のスキを突いてハンドスプリングからのニールキックを決めたカズは小島にタッチ。小島は串刺しエルボーから、「いっちゃうぞ! ばかやろう!」と叫んだところで、爆発音とともに巨大電光掲示板にも「いっちゃうぞ! ばかやろう!」の文字が躍る。ソラールの難解なストレッチ技に翻弄される小島だったが、カズのサポートを受けて形勢逆転。最後は、ソラールのラ・マヒストラルを返したところで、剛腕ラリアットが炸裂! タッグマッチには自信を持つ小島&カズが、最後まで粘りを見せたルチャ軍を退けた。


第2試合

6分45秒 ゼブラーボム

銀幕の世界から飛び出したニューヒーローがハッスルのリングに登場! はたして、プロレス界でも白黒つけることができるのか!?
水木一郎が歌うゼブラーマンのテーマ曲にのって、颯爽と現れたゼブラーマン。スピード&テクニックを兼ね備え、定評が高い日高を相手に、いったいどんな闘いを見せてくれるのか!?

閉じる開始早々、腕の取り合いから激しいグラウンドの攻防を見せる両者。風車式バックブリ―カーを決めたゼブラーマンはラリアットで日高を場外に叩き落とすと、フェイントを入れてからスライディングキックを日高に放つ。場外でボディスラム、逆水平チョップを見舞ったゼブラーマンは、日高をリング内へ。防戦一方の日高であったが、レフェリーを利用した巧みなプレーで急所蹴りを放つと、ゼブラーマンのマスクを剥ぎにかかる。これをなんとか防いだゼブラーマンは、ランニング式のヒザ蹴りを日高の顔面に突き刺すと、続けてブロックバスターの体勢から前方回転して日高をマットに叩きつける。右手を高々と挙げたゼブラーマンは、コーナーから高さのあるギロチンドロップを発射。日高はカウント2・5でこれを返す。ゼブラーマンがブレーンバスターの体勢に入ったところで、巧く体を入れ替えた日高はゼブラーマンの顔面に低空ドロップキック。さらに日高はアイルビーバックからのニールキックを炸裂させる。なんとか反撃したい日高は側転エルボーを試みるも、これはゼブラーマンがキャッチ。そのまま日高を場外に放り投げたゼブラーマンは、花道にいる日高に向かってプランチャ。さらに、リフトアップで高々と抱え上げると、ゼブラーマンは日高をリング内に放り投げる。最後は、滞空時間の長いボディアタックを日高に見舞ってから、アルゼンチンバックブリーカーの体勢から前方に叩きつけるゼブラ―ボムでフィニッシュ! ゼブラーマンは、見事デビュー戦を白星で飾った。勝利のポーズを決め、凱旋するゼブラーマン。ここで花道から白煙が上がると、一瞬にしてゼブラーマンは消え去ってしまった。


第1試合

MIKAMI vs ×葛西稔 vs ○Lowki vs キング・アダモ

7分3秒 キークラッシャー

『ハッスル』の記念すべき第1試合は、4人が同時に闘う4WAYダンス形式で行われる。脚立を担いだMIKAMIを先頭に、葛西純、Lowki、そして最後にキング・アダモが入場。それぞれが独特のキャラクターを持つ選手が勢揃いした。

閉じるゴングと同時に、アダモがMIKAMI、Lowkiが葛西を急襲。MIKAMIを頭突き一発でダウンさせたアダモは、激しくやり合う葛西とLowkiに襲いかかるも、二人にかわされて合体ドロップキックで場外へ。ここで立ち上がったMIKAMIが、すかさずアダモに向かってスワンダイブ式プランチャを発射する。リング上では、葛西 vs Lowki、Lowki vs MIKAMIと対戦相手が次々と入れ替わるなか、激しい攻防が繰り広げられる。浴びせ蹴りでMIKAMIを場外に落としたLowkiは、MIKAMIとは反対側の場外にいる葛西に向かってサスケスペシャル2号を敢行! ここでリング上は、ふたたびアダモとMIKAMI。MIKAMIにコーナースプラッシュを炸裂させたアダモは、コーナーでうずくまるMIKAMIの顔面に巨ケツを押し付けると、MIKAMIは嗚咽をもらしながら悶絶。パワー殺法でMIKAMIを追い込んだアダモはフォールにいくが、ここで場外から戻ってきた葛西がカット。葛西はアダモのヒップドロップをかわし、顔面へ低空ドロップキックを放つとコーナーによじ登る。ここで、すぐさま起き上がったアダモは葛西をコーナートップで捕獲。すると、そこにMIKAMI&Lowkiが駆け付け、葛西に雪崩式ブルーンバスターを仕掛けようとしていたアダモを二人掛かりでパワーボム。同時に、葛西もマットに叩きつけられる。ここでMIKAMIが脚立をリング内に持ち込むと、脚立のてっぺんを目指してMIKAMI、葛西、アダモの目まぐるしい攻防が繰り広げられる。ようやく、脚立のてっぺんに登ったMIKAMIは、アダモに向かってスーサイドボムが炸裂させるも、これは葛西がカット。ならばと、コーナーにかけられた脚立を利用して、葛西にムーンサルトアタックを決めたMIKAMIは、すかさずスクールボーイで固めるも、今度はLowkiがカット。MIKAMIはなかなかフォールが奪えない。ここで、葛西に浴びせ蹴りを放ったLowkiは、コーナーに登っていたMIKAMIにも側転からの延髄斬り。場外に叩き落とされたMIKAMIだが、たまたま落ちたところにアダモがいたため、プランチャーを放つような格好となる。ここをチャンスと見たLowkiは、葛西に必殺のキークラッシャー! これがバッチリ決まって、Lowkiが見事4WAYダンスを制した。


オープニング

きらびやかな照明とヴァン・マッコイの『ハッスル』が会場に鳴り響く中、MCによる「ようこそハッスルへ! “あとの祭り”にならないように今日プロレスが生まれ変わるぜ!!」という掛け声とともに、いよいよ『ハッスル1』が幕開け! 続いて、巨大電光掲示板を使って「二人は恋人?」「映りたい人は手をあげて!」「プロレスを愛してる?」など、MCと観客のやり取りが行われる。最後は、MCの号令のもと、ハッスルの合言葉「Do the ハッスル」を観客が合唱して、オープニングは幕を閉じたのだった。